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卒業生
髙橋 大樹

髙橋 大樹(龍谷大平安)

都道府県:
高校:
学年:
2013 年卒
ポジション:
捕手・外野手
投打:
右/右
身長:
181 cm
体重:
77 kg
データ最終更新日:2013年1月24日

寸評

 今年の高校生を代表するスラッガー・髙橋 大樹。昨夏の甲子園で豪快な本塁打を放ち、スラッガーとしてさらなる成長が期待された。しかしこのオフ、右肩の手術で今までのパフォーマンスが出来るか不安であったが、この夏のパフォーマンスは打撃面ならばそれを払しょくさせるモノであった。今年のドラフト上位候補に挙がる高橋大樹のプレーを振りかえる。
(打撃)
 昨夏から見ていて驚いたのは長打力に頼らず、実に融通性のある打撃を展開していたことだ。常に一発を狙わずに状況に応じて右打ちが出来る。その右打ちがただ振り遅れただけの当たりではなく、しっかりと自分のポイントで強くスイングすることが出来る点である。彼は打撃に対する準備の形が良い。その面、甘い球を強引に持っていくスラッガーらしい豪快さがあっても良かったと思うが、彼はあくまでも「一発」よりもチームのためとなる「一打」を重視した。


 スタンスはスクエアスタンス。グリップを高めに置いて構えるスタイル。懐が深く、しっかりと背筋が伸びており、無駄な力が入っていない雰囲気を感じさせる構えだ。1年通して、色々な高校生打者を見てきたが、これほど隙のない構えをする選手と実感。

 投手の足が降りたところから始動を仕掛けていき、足を回しこむように上げて、やや軸足に体重をかけて振り出していく。彼はスラッガータイプでありながら、仕掛けのタイミングが早いこと。

 トップの動きを見ていくと身体の奥に入るぐらいに引いていく。深く取っていくので、仕掛けのタイミングが早く、トップはしっかりと作ることが出来ているので、立ち遅れというのはない。スラッガータイプだが、彼はとても打撃の準備が良い。甲子園~U-18世界選手権では変化球を引き付けて右中間方向へ打ち返すことが出来ていた。

 気になったのはトップを入れた時にヘッドを投手方向に向けて、左肩が中に入る。インコースの捌きは難しく、ロスが多い動作をしているので、ハイレベルな投手のストレートのスピードに対応出来るのか? 実際に東海大甲府・神原 友の140キロ台の直球、キレのある縦横のスライダーに翻弄され、無安打。全く持ち味を発揮することはできなかった。

 スイング軌道を見ると肩口から振り出して、内回りのスイング軌道で、無駄がない。バットの振り抜きも良い。フォロスルーの大きさは、長距離打者そのものであり、もっと甘い球を豪快に振り抜く打撃を見せてほしかった。

(打撃内容を振りかえる)
 昨夏~この夏の打撃内容を見ると自分勝手な打撃をせず、考えた打撃が出来る選手であることを理解できた。さらにU-18世界選手権では木製バットの対応力の高さも確認出来た。プロ入りすれば、ファーム1年目からそれなりに結果を残していきそう。ただ一軍では神原以上の投手と対戦するわけで、駆け引きの優れた投手と対すると翻弄されそうな打者に見えるが、その壁を乗り越えることができるだろう。

それを乗り越えられるだけの対応力、スイングスピードはある。今までの打撃を見ると、彼はとても考えた打撃をすることができている。

(守備・走塁)

 去年の夏の外野守備を見ていて、プレー全体が雑で、このままプロ入りしたらプロのコーチに叱咤される日々が続くだろうと思いながら見ていたが、この夏の外野守備を見ても変わりなかった。打球反応、ボールの追い方を見るとそれほど変わりない。やはり1年目から打撃面よりも守備面で大きく苦労する選手に見える。試合を続けて出場してもらえるには打てることは重要だが、我慢強く使ってもらうためにも「守備」は重要である。地肩だが、カットマンや捕手に返すボールを見ると、それほど悪くないが、強肩と呼べるほどではない。守備は一から鍛え直されると考えられるだろう。

 彼の評価を高めているのは俊足であろう。銀仁朗にはない脚力を持つ彼は京都大会で5盗塁を決めている。盗塁のタイムを計測したら、3.4秒で、基準である3.30秒に0.1秒遅いが、高校生としては中々速いタイムであり、将来的には走れる野手になれる可能性を秘めている。脚力が高いことは高く評価出来る。

将来の可能性

 手術の影響でどこまで彼のフルスイングが取り戻せるかというのが焦点だった。この夏の模様を振りかえると、スイングスピード自体は戻っている。強引にならない実戦的な打撃が出来ており、右打ちでも強い打球を打つことが出来ているので、統一球でも広角に長打が打てる打者になっていきそうだ。

 課題はロスの多い動作が見られるので、レベルの高い投手の対応、ボールの見極め。これは経験を積んでいけば、改善されるだろう。彼は考えた打撃ができているからだ。そして外野守備。ここは徹底的に鍛えられることだろう。


 長打力だけではなく、俊足も兼ね備えた外野手として上位24人以内に入る選手だろう。肩の故障もあった選手なので、まず1年目の前半は上半身、下半身をバランス良く鍛えて、故障に強い体型を作り上げてほしい。アスリート型タイプの選手だが、まだ長丁場で耐えうる体力的な土台は出来あがっていないように感じている。それができあがってから二軍の実戦で積ませていけば良いのではないだろうか。
 
 順調に行けば、3年目~4年目から和製大砲として注目を集める存在となるだろう。獲得した球団は長い目で見て、育て上げてほしい。

情報提供・文:2012.10.25  河嶋 宗一

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