合田 亮弥選手 (今治西)

寸評

　下級生の頃から、名門・今治西のレギュラーとして活躍。足を早めに引き上げる独特の打撃フォームで、ヒットを連発して活躍。そんな男が、最後の夏を迎えた。 （守備・走塁面）　 　一塁までの到達タイムは、4.4秒ぐらいと速くはない。通常彼のような左打者ならば、4.2秒がプロの基準となる。その数字が示す通り、愛媛予選６試合での盗塁は０個だった。上のレベルでも、足を売りにして行くタイプではないだろう。 　しかし、中堅手としての守備は安定している。後ろに伸びて行くような球にも、余裕を持って追いかけ落下点に入っている。そういった目測の良さからも、守備にはかなり自信を持っているのではないのだろうか。その走力からも守備範囲は広くないかもしれないが、球際での強さには確かなものがありそう。この点では、上のレベルでも問題なく入って行けるだろう。 （打撃内容） 　愛媛大会では、1本塁打・6打点・打率、400厘　と3番打者としての役割を果たした。甲子園でも、センター前やレフト前にはじき返すヒットを連発するなど、好打者ぶりを披露。前足を引いて、グリップを高く添えて構えます。投手の重心が下がり始める前に、足を浮かし回し込んできます。そして真っ直ぐ踏み込んだ足下は、インパクトの際にはブレません。内角でも外角でも、幅広く打ち返すアベレージヒッターです。 　少し打撃の準備段階である「トップ」を作るのが遅れます。せっかく始動が早いのに、その良さを生かし切れていません。バットを寝かせながらも、ミートポイントまでロスなくぶつけられ、しっかり最後まで振り抜けています。頭が上下に動くぶん、目線が多少動きます。開きは我慢できておりますし、軸足にも低めの球を上手く拾えるような粘りを感じます。 　

将来の可能性

　　好打者ながら、走力がないのが残念ですが、安定した守備力と好打者としての粘り強さを感じます。課題としては １，トップを早めに作ること ２，頭の上下動が激しいので、目線を安定させること などがあげられると、よりアベレージ打者としてのミスショットが減るのではないのでしょうか。ぜひ大学などでも実績を残し、末永くアマチュア球界で活躍していって欲しい一人です。