中日はドラ1高橋周平、ドラ2・京田が順調に成長。また社会人下位指名打者を大成させている強みも!
2011年1位指名の高橋 周平(東海大甲府出身)
2020年シーズンはリーグ3位の成績を残した中日。その中日の昨年のレギュラーのドラフト指名順位はどうだっただろうか。昨シーズン300打席以上を記録した野手は以下の通り。
【2020年シーズン300打席以上】
内野手 阿部 寿樹(一関一出身) 2015年5位 社会人卒
内野手 京田 陽太(青森山田出身) 2016年2位 大卒
内野手 高橋 周平(東海大甲府出身)2011年1位 高卒
内野手 ビシエド
外野手 大島 洋平(享栄出身) 2009年5位 社会人卒
中日で昨季300打席以上到達した野手はこの5名だった。この中で1位指名は高橋 周平の1名で、上位指名は2位の京田 陽太を入れて2名だった。
捕手では、2015年3位の木下 拓哉(高知出身)が88試合296打席のチーム最多出場で大野雄大とセ・リーグの最優秀バッテリー賞受賞を果たした。次いで2019年4位の郡司 裕也(仙台育英出身)、2014年5位の加藤 匠馬(三重出身)などが主に出場した。二軍では2018年4位の石橋康太(関東一出身)が打率.294を残し一軍入りに名乗りを上げている。レフトは2006年3位の福田 永将(横浜高出身)、アルモンテの出場機会が多く、ライトでは2005年1位の平田 良介(大阪桐蔭出身)が193打席、2014年6位の井領 雅貴(桐蔭学園出身)が155打席出場を果たしている。
高校時代通算71本塁打を放った高橋はオリックス、ヤクルト、中日の3球団が競合。高卒1年目から一軍で41試合に出場し2018年にレギュラー定着を勝ち取った。また1位指名では今季は55試合出場にとどまったが、平田が長くレギュラーの座を勝ち取っている。平田は1巡目に中日の単独指名を受けた。大阪桐蔭の同期エース・辻内 崇伸は2球団競合の末、読売が交渉権を引き当て、この年の大阪桐蔭からは2名のドラ1が生まれた。
また、社会人下位組みからは2年連続最多安打の大島 洋平、4年目の2019年から定着した阿部 寿樹もレギュラーとして名を連ねた。社会人下位指名の打者が主力打者として活躍を魅せているのは、中日の大きな強みといえる。
今年のドラフトでは3位に世代屈指の遊撃手・土田龍空(近江)、そして6位にはJFE西日本の外野手・三好大倫(三本松出身)を指名している。その三好はルーキーで唯一、一軍キャンプ合流が明らかとなった。三好は大島、阿部のように社会人下位指名からレギュラー奪取を狙いたい。新戦力にも期待が高まる中日は2011年以来のリーグ制覇を目指す。
(文:藤木 拓弥)