知念vs南部商
一年生銘苅の投打にわたる活躍で知念が6年連続初戦突破
知念先発・銘苅瑞輝
昨年度の中学校軟式野球選手権にて大里中をベスト4へ、その後は硬式のジュニア育成へ進み、12月の育成会大会ではチームを準優勝(自らは敢闘賞を受賞)へと導いたのが知念高校の銘苅瑞輝だ。
同じ年の神里(中学校選手権優勝投手)、松元(同準優勝投手で共に沖縄尚学)に引けを取らない好逸材は、高校野球公式戦初先発となったこの日、専門のピッチングだけでなく打撃でも躍動して見せた。
1回裏、知念は先頭の稲福 皓がライトへいきなりの三塁打。だが次打者は浅いライトフライ、そしてセカンドゴロで三塁走者の稲福が突っ込むがホームでアウトになり先制機を逃す。だが3回、先頭の銘苅がセンターへの大きな当たりを放ち三塁を陥れるとその一死後、2番山城宏介が2球目にスクイズを決めて先制した。自らのバットで得点機を作り出した銘苅は、疲れの見え始めた5回には三つの四死球で満塁、6回にもツーアウトから3,4番に連続ヒットを浴びてピンチを迎えたが要所を締めて89球、被安打5、2奪三振3四死球無失点と上々の出来で後を先輩に託した。
好リリーフを見せた大城優吾
好リリーフを見せた知念二番手の大城優吾
「ウチは見ての通り打てませんから(苦笑)。でも今日投げた銘苅と優吾に加えて後二人、良いピッチャーも居るので」とは知念糸数辰信監督。銘苅の後を継いだ大城優吾は、好ピッチングを見せた一年生に刺激を受けて残り3イニングをノーヒット(3奪三振1四球)。8回一死一・三塁のピンチで南部商の4番比嘉海人を迎えた場面では「得意のシンカー」(大城優)で三球三振。次打者は1ボール2ストライクからのストレートで空振りに仕留め僅か7球、圧巻の連続三振斬りを見せた。
7回には比嘉良平のタイムリーで1点を加えて逃げ切った知念は、これで秋は2008年から6年連続で初戦突破。
敗れた南部商だが部員数僅か12名で、約6倍近くの大所帯である知念を相手にほぼ互角の戦いを演じたことは、今後の自信へと繋がることだろう。
まだ記憶に新しい2011年、24年振りの決勝進出(準優勝)した時以来となる九州大会出場を目指して。自慢の投手陣を中心とした守りの野球で知念高校が突き進んでいく。
(文・写真:當山 雅通)
南部商 | TEAM | 知念 | ||
守備位置 | 氏名 | 打順 | 守備位置 | 氏名 |
遊撃 | 比嘉優仁 | 1番 | 遊撃 | 稲福 皓 |
三塁 | 渡嘉敷 侑 | 2番 | 二塁 | 山城 宏介 |
捕手 | 城間 大介 | 3番 | 中堅 | 島仲 飛尾輝 |
一塁 | 比嘉 海人 | 4番 | 右翼 | 仲里 亮哉 |
二塁 | 野原 潤也 | 5番 | 一塁 | 松岡 穚矢 |
右翼 | 大城 正太 | 6番 | 左翼 | 屋比久保朗 |
中堅 | 新城 勇樹 | 7番 | 三塁 | 兼城 裕樹 |
投手 | 比嘉 悠人 | 8番 | 捕手 | 比嘉 良平 |
左翼 | 志喜屋 海 | 9番 | 投手 | 銘苅 瑞輝 |