試合レポート

市立和歌山vs那賀

2021.04.21

黄金バッテリーの活躍で市立和歌山がコールド勝ち

市立和歌山vs那賀 | 高校野球ドットコム
3回裏に2ラン本塁打を放った松川虎生(市立和歌山)

 プロ注目のバッテリーを擁する市立和歌山那賀相手に快勝した。

 この試合で強烈なインパクトを残したのが4番捕手の松川虎生(3年)だ。1点リードの3回裏に二死一塁に第2打席が回ると、高めの変化球を振り抜き、打った瞬間にわかるレフトへの2ラン本塁打を放つ。

 続く4回裏にも二死一塁で打席に立つと、高めのストレートを捉えて、打球は場外へ。「紀三井寺では初めて見た」と半田真一監督も驚く特大弾は公式戦初の2打席連続本塁打。これで高校通算本塁打を35本に伸ばした。

「インコース攻めが多く、インコースの速い球をかぶせる意識で打席に入っていたので、それが良い結果を生んだのかなと思います」と自らの打撃を振り返った松川。7打数4安打と活躍したセンバツの結果は自信になったそうで、より一層のレベルアップを図っている。

 そして、ドラフト上位候補の小園健太(3年)は6回から登板した。「前回と同様にストレートを軸に投げていました」とキレのある速球を中心に2回を投げて、1安打、4奪三振、無失点の好投。視察に訪れたNPBスカウトのスピードガンでは最速148キロをマークした。

「身長が高い方なので、バッターのひざ下に投げ切ることによって、角度のついたストレートが投げられると思っています」とストレートの質向上に力を入れており、夏はさらに成長した姿を見せてくれそうだ。

 また、この試合で市立和歌山は小園以外に3人の投手が登板したが、いずれもハイレベルだった。先発の宮本勇(2年)は制球に苦しむ場面もあったが、力のある速球を投げる本格派左腕で、この日は140キロをマーク。3回には連打を浴びて1点を失ったが、3回1失点と先発の役割を果たした。

 4回には昨秋の近畿大会準決勝・智辯学園戦で好投した伊藤晃宏(3年)が登板。右下手からキレのある変化球を投げ込み、2奪三振で三者凡退と完璧なピッチングを見せた。

 5回は淵本彬仁(2年)がマウンドに上がる。長身から130キロ台後半のストレートを投げ込み、こちらも2奪三振で三者凡退と相手を圧倒。ポテンシャルの高さを感じさせた。

 市立和歌山の2年生には宮本、淵本に加え、センバツの2回戦で先発した最速146キロ右腕の米田天翼もいる。今年は小園に注目が集まっているが、秋以降も投手王国が形成されそうだ。

(取材=馬場 遼

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.06.06

大阪桐蔭が選抜ベスト8の阿南光ら4チームと対戦!<招待試合>

2024.06.06

大阪桐蔭&履正社撃破の原動力! 超高校級遊撃手・今坂 幸暉(大阪学院大高)のドラフト指名はあるのか!?<高校野球ドットコム注目選手ファイル・ コム注>

2024.06.06

【佐賀】敬徳は唐津東と唐津南の勝者と対戦<西北部地区大会>

2024.06.06

センバツ出場の龍谷大平安の卒業生の進路は?高校日本代表候補は青山学院大、大型右腕は富士大へ進学!

2024.06.06

ロッテを支える”復活した元盗塁王”! 昨年二軍暮らしの雪辱に燃える

2024.06.01

大阪桐蔭、山梨学院、慶應義塾…強豪校・名門校の昨年度卒業生はどの進路を歩んだのか?【卒業生進路一覧】

2024.06.04

神村、鹿実の壁を破れ! 国分中央は「全力疾走・最大発声・真剣勝負」で鹿児島の頂点を狙う

2024.06.01

【愛知】報徳学園は豊橋中央にサヨナラ勝ち、豊川には黒星<招待試合>

2024.06.01

【東京六大学】早稲田大が大勝で7季ぶり優勝に大手!プロ注目スラッガー・吉納が2発、エース伊藤は8回1失点の快投見せる!

2024.06.01

報徳学園の今朝丸がセンバツ決勝戦以来の先発!モイセエフは3番センターでスタメン出場!【招待試合スタメン】

2024.05.21

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.05.15

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.31

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在34地区が決定、佐賀では佐賀北、唐津商、有田工、龍谷がシードに

2024.05.13

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在29地区が決定、愛媛の第1シードは松山商

2024.05.21

【24年夏全国地方大会シード校一覧】現在33地区が決定、岩手では花巻東、秋田では横手清陵などがシードを獲得〈5月20日〉