野球選手の中には足首の硬さに悩んでいる選手も少なくないと思います。両膝を抱え、しゃがみこんだときにかかとが浮いてしまったり、後ろに体勢を崩してしまったりという姿勢をみても、足首周辺部の柔軟性が不足していることが考えられます。足首が硬いとどのようなことが起こるのでしょうか。

 足首が硬い状態が続くと足の骨の配列にも変化が見られるようになります。スクワットなどの動作で足首が曲がる背屈動作では、足関節を構成する距骨(きょこつ)と踵骨(しょうこつ)という骨の動きが必要不可欠なのですが、足首が硬くなることによってこの2つの骨の動きが悪くなり、足関節の動きが制限されることになります。距骨のスムーズな動きには、アキレス腱周辺部の筋肉や腱などの軟部組織の柔軟性が必要であり、踵骨のスムーズな動きには内くるぶしにある軟部組織が関係しています。

 踵骨は足首を曲げる背屈動作だけではなく、左右へ動くときのバランスを保つためにも働いているのですが、踵骨の動きが制限されるとそれを膝や上半身などで代償しようと働きます。ランジ動作では足先が外に向いてしまい、膝が中に入ってしまう「ニーイン・トゥアウト」状態になり、ねじられた脛が痛くなったり、膝や腰が痛くなったりといったことが起こります。

 踵にある二つの骨(距骨・踵骨)の動きをよくするためにはアキレス腱付近を軽くほぐすことや、ふくらはぎのストレッチを積極的に行いましょう。また足首の内側部分も軽くほぐすことで、距骨の動き改善につながります。さらに背屈するときに両手で足首を保持し、曲げるときに軽く押し込むように距骨を押し込むようにするエクササイズなども行ってみましょう。

 こうしたエクササイズを行う時はウォームアップ後や練習後、入浴後といった体が温まったときに行うようにしましょう。これに加えて座った状態で足首をしっかり手で保持して回すこともオススメです。座った状態で足を組み、足首を同じ側の手で抑え、反対側の手でつま先を持って左右にゆっくり回します。

 かかとをつけた状態で膝を抱えて座ることができないという人や、足首が硬く、膝や腰に不安を感じている人は、ぜひこうした足首の硬さを改善できるように日頃から意識して行うようにしてみましょう。

文:西村 典子
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