ヒトの体は左右非対称!

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2019.12.13

体はもともと左右非対称であることを理解した上で、体の使い方をチェックしてみよう

 フィジカルトレーニングを行う理由の一つとして、体の筋力バランスを整えるというものがあります。特に野球はバッティングやスローイングなど非対称となる動きが多いため、投球側の関節可動域(関節の動く範囲)が狭くなってしまったり、あまり使わない非投球側の筋力が反対側に比べて落ちてしまったり、といったことが起こります。こうした筋力バランスを整えるためにトレーニングを取り入れるのですが、その一方で人間の体はもともと「非対称である」ということを理解しておく必要もあると思います。

 まず内臓について考えてみましょう。肺や腎臓など一対になっているものもありますが、多くの臓器は一つであり左右どちらかに偏って位置しています。肺や腎臓自体も大きさや位置が対称ではありません。心臓は体の左側付近にあり、ボリュームのある肝臓は体の右側に位置しています。小腸や大腸も対称的に配置されているのではなく、お腹の中にあるスペースにうまく組み込まれています。

 次に筋骨格系についてもみてみると、右利き、左利きとあるように人間にはそれぞれ使いやすい側が存在し、体重を支える足についても「利き足」があります。利き足は、両足を揃えて立ち、体を前に倒したときに、転倒を避けようとして前に出す足の方です。利き足と反対側の足が「軸足」と呼ばれ、利き足が自由に動けるように軸足で体を支えていることが多くなります。軸足で体を支えている時間が多くなると、足の大きさにも左右差がみられるようになります。たとえば右足が利き足の人は左足が軸足となるため、左側の足が大きくなる傾向にあります。

 このように左右非対称な体を使って、運動をすると「得意な動き」「非得意な動き」が出てくるのは自然なことです。あまりにも偏った体の使い方をするとケガの一因となってしまいますが、筋力バランスをはじめとするさまざまな「体の調整」をすべて対称にしていくのではなく、普段と比べて動きやすいのか動きにくいのかといった感覚、気がつかずに過ごしている体のクセ(足を組んだり、片側に体重をよりかけたり)を見直すといったことから、自分の体を理解するようにしてみましょう。

文:西村 典子
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