昨年の大学野球界を牽引した慶応義塾大。史上5校目の「大学4冠」は惜しくも逃したものの、リーグ戦春秋連覇、全日本選手権優勝、明治神宮大会準優勝と抜群の結果を残した。大阪桐蔭(大阪)でセンバツ優勝を経験した福井 章吾主将やプロ入りを果たした正木 智也内野手(ソフトバンク2位)、渡部 遼人外野手(オリックス4位)ら4年生が主軸として活躍を見せたが、3年生投手陣の踏ん張りも大きかった。

 すでにドラフト候補にも名前が挙がっている最速147キロ左腕の増居 翔太投手(彦根東)は現役最多の7勝をマークしている。彦根東時代は2年夏、3年春に甲子園を経験。2年夏には、昨年の西武ドラフト1位・隅田 知一郎投手を擁した波佐見(長崎)を相手に完投し同校の甲子園初勝利を達成した。慶応義塾大進学後も1年春からデビューし投手陣を支える。3年春はリーグ戦では4勝、全日本選手権では2勝を挙げ最優秀投手にも選出されるなど大車輪の活躍を見せた。大学日本代表候補にも選出されており、今年の大学生屈指の左腕として飛躍が期待されている。

 生井 惇己投手(慶應義塾高)も3年秋までリーグ戦25試合に登板している。慶應義塾高時代は3年時にはエースとして春夏連続で甲子園出場を果たした。センバツの初戦では現チームメイトの増居と投げ合い3対4で惜しくも敗れた。大学入学後は最速152キロの直球を武器に主にリリーフとして活躍中。2年秋の早慶戦で逆転2ランを許した早稲田大の蛭間 拓哉外野手(浦和学院)との対決にも注目が集まる。

 右腕の橋本 達弥投手(長田)も抑えとして通算15試合に登板している。長田時代は甲子園出場なはいものの、3年夏の兵庫大会準々決勝の報徳学園戦では、敗れはしたが現広島の小園 海斗内野手を4打数無安打に打ち取ったことは有名だ。高校時代から持ち味だった直球は最速150キロまで成長し、昨年の全日本選手権では胴上げ投手にもなった。

 そして左腕の渡部 淳一投手(慶應義塾高)も12試合に登板し3勝を挙げている技巧派左腕だ。高校時代は生井と共に慶應義塾高でプレーし3年夏の甲子園では初戦の中越戦では8回途中から2番手として登板し0失点で切り抜け、サヨナラを呼び込み勝利投手となった。大学では2年秋からデビューするとここまで16.1回を投げ防御率は0.00と、救援投手として完璧な結果を残している。

 2季連続優勝中の慶応義塾大は実績豊富な投手陣たちが大学ラストイヤーを迎える。今年はどんなパフォーマンスを見せてくれるだろうか、注目だ。