高校時代は東北屈指の大型捕手だった下妻貴寛(酒田南出身)がプロ8年目で初本塁打!
酒田南時代の下妻貴寛選手
東北楽天・下妻貴寛(酒田南出身)が24日の千葉ロッテ戦でプロ初本塁打を放った。
まさに遅咲きの選手だ。高校時代は東北地区屈指の大型捕手として、3年春の東北大会では12球団のスカウトが集結。当時、ドラフトの目玉だった大谷翔平(花巻東)は同日の試合だったが、別会場だったため、下妻自身も大きく注目されていたことが伺える。
最後の夏は甲子園に出場し、選手宣誓も経験。ドラフト4位で指名を受けた。ただ、プロ入り後は大きく苦しみ、2017年まで一軍出場は13試合出場のみ、わずか1安打。2018年オフには育成選手へ降格した。2019年にはBCリーグの派遣選手として出場するなど地道な下積みを乗り越え、2020年2月21日に支配下選手登録へ復帰。8月30日に一軍昇格が決まった。そして9月24日、千葉ロッテ・岩下大輝(星稜出身)が投じた147キロのストレートを捉えプロ初本塁打。さらに初打点初得点初長打のおまけつきとなった。
下妻ほどの大型選手が育成落ちを経験し、プロ初本塁打を打つケースは珍しい。
プロ初本塁打を放った打撃を見ると、高校時代と比べ無駄が少なく実にシンプルな打撃フォームとなった。まだ1本塁打だが、潜在能力はもともと高い選手。さらなる活躍を期待したい。