ブレークのキッカケなるか?打てる捕手へ邁進続ける、名将・鍛治舎巧の教え子・九鬼隆平(秀岳館出身)
九鬼隆平
11日に巨人とオープン戦を戦った福岡ソフトバンクホークス。昨年の日本シリーズで対戦した両チームの試合は6対3でソフトバンクが勝利。今宮健太(明豊出身)や松田宣浩(中京出身)、甲斐拓也(楊志館出身)といった主力組に新戦力・バレンティンをスタメンに並べつつ、途中から若手を出場させることもできた。その中で存在感を放ったのがプロ4年目を迎えた九鬼隆平(秀岳館出身)だ。
6回から途中出場した九鬼は第1打席は三振に倒れたものの、2打席目は右中間への二塁打。1軍でも活躍している実績を持つ澤村拓一(佐野日大出身)の内側に抜けてきたスプリットをはじき返して2打点を記録。チームの勝利に貢献することができた九鬼は昨年1軍デビューを果たした。
そんな九鬼は小学生の時にはオリックス・バファローズジュニア。そして中学は枚方ボーイズと名門を通り、名将・鍛治舎巧監督が率いた秀岳館で高校は3年間プレー。強肩強打の捕手として世代NO.1として甲子園では2季連続4強入りを経験。U-18代表にも選出され、木製バットでも鋭い打球を飛ばすなど高い能力が評価されてドラフト3位でホークスへ入団した。
だが九鬼が持っていた武器はそれだけではない。4年前のU-18の取材の際に感じさせた気配りや礼儀正しさ、さらにはきっちりと受け答えのできる優れた人間性も魅力だった。これを父・義典氏は「高校3年間の教育でできたものだと思います」と語っていた。
九鬼を育てた恩師・鍛治舎監督は現在、県立岐阜商に移りチームを指揮しているが、出場予定だった選抜は中止となった。恩師に向けてエールを送る意味でも、4年目にやってきた開幕1軍のチャンスが掴んでほしいと願うばかりだ。
(記事=田中 裕毅)
関連記事
◆剛速球右腕・甲斐野央(福岡ソフトバンク)が振り返った激闘の1年目。2年目の目標達成のために掲げた3つの課題
◆周東佑京、砂川リチャードら将来の主力候補が揃う!2017年のホークスのドラフト戦略は成功となるのか?
◆3年連続日本一の福岡ソフトバンクの未来を担う4人の若鷹たち