今大会躍進中!意外に多い? 大分県の高校出身のプロ野球選手
高校野球選抜大会(以下、春の甲子園)では日々熱戦が繰り広げられている。ドラフト候補の及川雅貴擁する横浜高校、奥川恭伸擁する星稜高校はともに早い段階で姿を消した。
そんななか、明豊高校、大分高校の大分県勢が揃って1回戦を突破。大分県勢2校が初戦を突破したのは史上初めてのことだという。過去を見ると、大分県の高校で全国制覇を成し遂げたのは津久見高校(春:1967年、夏:1972年)のみ。それも50年近く前のこと。
ここ数年では明豊高校が2017年に全国高校野球選手権大会(以下、夏の甲子園)でベスト8へ進んだのが最高成績。全国大会で実績を残しているとはいいがたい。
そんな大分県勢だが、現役プロ野球選手は決して少なくない。
源田壮亮、内川聖一らが大分出身
大分商出身の源田壮亮 大分工出身の内川聖一
大分県の高校出身である現役プロ野球選手でもっとも実績を残しているのは、ソフトバンクの内川聖一(大分工業高校)だろう。高校時代は春夏の甲子園ともに出場はなかったが、2000年ドラフト1位で横浜(現・DeNA)へと入団する。2008年にブレイクすると、2011年からはソフトバンクでプレー。昨シーズン2000本安打も達成し名球会入りを果たした現役屈指の安打製造機である。
内川とチームメートの今宮健太は明豊高校出身。球界屈指の守備力を誇り、ソフトバンク不動の遊撃手としてチームを支えている。さらには昨年の日本シリーズで一躍全国区となった甲斐拓也も楊志館高校からプロ入りを果たしており、大分県出身だ。さすが同じ九州の福岡のチームと言ったところだろうか。
ソフトバンク以外では巨人の山口俊がそうだ。2005年ドラフト会議で1巡目指名を受け、柳ヶ浦高校から横浜に入団。現在は巨人のローテーション投手として奮闘している。
その他にも大分商業高校出身の源田壮亮(西武)、藤蔭高校出身の一岡竜司(広島)など主力選手を多く輩出しているのである。
県勢としての実績が少ないこともあり、大分県の高校が大きく取り上げられることは多くない。しかし、思いのほかプロ野球の世界で活躍している選手は多い。もしかしたら、今大会に出場している選手の中から、未来のスターが生まれるかもしれない。
【大分県の高校出身の現役選手】
明豊高校時代の浜田太貴
※2019年NPB支配下登録選手
<大分商業高校>
笠谷俊介(ソフトバンク)
川瀬晃(ソフトバンク)
源田壮亮(西武)
広沢伸哉(オリックス)
<明豊高校>
今宮健太(ソフトバンク)
浜田太貴(ヤクルト)
<中津商業高校>
奥村政稔(ソフトバンク)
<鶴崎工業高校>
小石博孝(西武)
<藤蔭高校>
一岡竜司(広島)
<大分高校>
佐野皓大(オリックス)
<日出暘谷高校>
永野将司(ロッテ)
文=勝田聡