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【選抜】市立和歌山と高松商のスタメンメンバーから見る戦略!結果としてどんな影響を与えたのか?

2019.03.28

【選抜】市立和歌山と高松商のスタメンメンバーから見る戦略!結果としてどんな影響を与えたのか? | 高校野球ドットコム

 今日の話題は、第91回選抜高等学校野球大会第2試合です。まずはこちらをご覧ください。

【選抜】市立和歌山と高松商のスタメンメンバーから見る戦略!結果としてどんな影響を与えたのか? | 高校野球ドットコム

 市立和歌山と高松商業。どちらも1回戦から投手を変えてきました。この2校の表を見てわかるのが、投手が変わったことによる打順の変更があるかないかです。

 市立和歌山は1回戦でライトだった柏山崇選手が先発。9番だったエースの岩本真之介投手の所に、今日は壹岐有翔選手を入れました。

 一方、高松商業は背番号10の中塚公晴投手が先発。この場合、3番を打つエースの香川卓摩投手はレフトに回ることが多かったのですが、今日は打順を変更して香川投手はベンチスタートでした。この意図について長尾健司監督は、「相手の先発が左(岩本投手)で来るのかと思ったのと、6番に起用した上田蓮の調子が良かった」と話します。

 試合は中塚投手が序盤に失点し、4回途中から香川投手がマウンドに上がりました。ただ、打順を変更したことで、香川投手が入ったのは中塚投手の打順である8番でした。

 結果がどうだったかは別にして、試合後に相手サイドである市立和歌山のキャッチャーでもある米田航輝主将に、香川投手がスタメンでもなかったことと、途中から出てきて打順が8番だったことを聞きました。

 「スタメンの交換には主将の僕が行くので、メンバーを見て、あっスタメンでもないんだと思いましたが。途中から出てきましたが打順は8番。これも大きかったです。香川選手は打撃が良いので、3番にいないのは楽な気持ちになることもありました」。

 一方の長尾監督は、「結果的には(3番レフトで)使っても良かったかな」と話しています。

 これが両チームそれぞれの感想で、野球の面白い所ではないでしょうか。

 ちなみに、もし指名打者(DH制)があれば、香川投手を3番DHで使うこともできると思います。今のルールでは採用されていない仮定の話なので両チームにはDHのことはあえて聞きませんでしたが、打撃も期待されている投手がマウンドに上がらない時というのは、これまでのチームの形が変わる可能性が高くなります。自チームではこれまでもあったことでも、相手チームサイドの視点に立てば、上位の打順で打撃の良い投手がスタメンでないなら「ラッキー」という心境になるかもしれません。

 個人的な見解ですが、複数投手制をもっと進めていくなら、将来はこういったケースも想定して、権利としてDHを採用しても良いのではないかと思います。打撃の良い投手がDHに入れば、守備中にもブルペンで準備ができる。そしてDH→投手という形で、打順を気にせずにマウンドに上がることも可能になるんです。

 一つの考え方として、将来検討してみても良いのではないでしょうか。

 選手とともに試合に臨む審判員の方、そして第1試合開始前恒例となった始球式の方を紹介しています。

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(文=松倉雄太

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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