村上宗隆は待望の強打者タイプ? 俊足巧打が多い現役九州学院OBたち
3月9日・10日に侍ジャパン日本代表がメキシコ代表と強化試合を行った。吉田正尚(オリックス)が強烈な代表デビューを飾ったが、その影で結果を残した選手がいる。最年少でトップチームのメンバーに選ばれた村上宗隆(ヤクルト)だ。
同学年の清宮幸太郎(日本ハム)は残念ながら辞退となってしまったため、唯一の10代として日本代表入り。両試合ともスタメンで先発出場を果たし、1安打ずつを放つ活躍。また、三塁、一塁と複数の守備位置で起用されている。これは稲葉篤紀監督が将来的に村上をスタメンで起用していきたい、という思いがあるからこそのことだろう。
現役のOBは巧打タイプが多い?
1989年生まれ世代・菅野智之 (巨人) 井上と同じ社会人組・小林誠司
その村上の出身校は熊本県の強豪・九州学院高校である。甲子園へは1度しか出ることができなかったが、1年時から注目を浴びており「肥後のベーブ・ルース」とも呼ばれていた逸材。学校名もプロ野球ファンに一躍、知れ渡った。
その九州学院高のOBにはどんな選手がいるのだろうか。支配下の選手で見るとオリックスの小田裕也がそのひとりだ。小田は福良淳一前監督から信頼を得ており、控えとしてその存在感を発揮していた。西村徳文監督へと変わった今シーズンはオープン戦で打率4割を超える活躍。もともと守備、走塁がウリの選手だが、打撃も形になれば器用の幅は広がりそう。
そして阪神の島田海吏もそうだ。上武大学を経て2017年ドラフト4位で阪神に入団。赤星憲広氏のような脚に期待がかけられているそれは与えられた背番号「53」からもよくわかる。
その他には中日の溝脇隼人もいる。目立った実績はないが、昨年はファームで90試合に出場し打率.276と結果を残した。1994年生まれの24歳とまだ若い。シュアな打撃で一軍入りを目指している。
このように現役の選手を見ると俊足、巧打タイプの選手が多く見受けられる。村上はそんな先輩たちとはちがうスラッガータイプとして球界に名を残すことができるだろうか。19歳の若武者にかかる期待は大きい。今シーズン、まずは三塁のポジションを川端慎吾や大引啓次といった実績者から奪い取りたい。それが、第一歩となる。
(記事=勝田聡)