楽天は2021年のドラフト会議において吉野 創士外野手(昌平)を1位で指名した。吉野は甲子園出場こそないが、高校通算56本塁打のスラッガー候補。1年時に出場した新人戦では1試合3本塁打を放つなど、早くから注目を浴びていた。

 楽天は新規参入となった2005年の前年にあたる2004年からドラフト会議に参加している。2004年から2021年までの18回のドラフトで1位で高校生の野手を指名し獲得したのは2人目。それ以外は全て高校生投手を獲得してきた。

 球団史上初めて高校生の野手を1位で獲得したのは2015年のオコエ 瑠偉外野手(関東一出身)だった。この年のドラフト会議では平沢 大河内野手(仙台育英出身・ロッテ1位)を1位指名したものの、抽選で外れた。2回目の入札でオコエを単独で獲得している。

 オコエは1年目から春季キャンプで1軍スタート。開幕1軍入り、そして開幕戦にも出場した。主に代走と守備固めでの出場だったが、51試合の出場で打率.185(119打数22安打)、1本塁打、6打点、4盗塁の成績を残した。しかし2年目以降に目立った成績を残すことができておらず、5年目を終えた時点で通算230試合の出場にとどまっている。

 昨シーズン2月に「左手関節TFCC縫合術」を受けたことで出遅れ。夏場に復帰し42試合の出場で打率.223(94打数21安打)、0本塁打、6打点、3盗塁とふるわなかった。本塁打が0本に終わったのはプロ入り後、初だった。このオフにも「左膝関節軟骨欠損症に対する自家軟骨移植術」を受けており、今年はまさに崖っぷちのシーズンとなる。

 ドラフト1位で入団してからオコエは春季キャンプ、1年目とトントン拍子に進んできた。はたして吉野も同じように早い段階から1軍の水に慣れさせていくのだろうか。それとも2軍で育成を行い、満を持しての1軍昇格となるのだろうか。球団史上2人目のドラ1高卒野手に注目が集まる。

<楽天高卒ドラフト1位の野手の通算成績>
※1989(平元)年以降

オコエ 瑠偉関東一出身・2015年1位)
230試合 打率.220(564打数124安打) 9本塁打 44打点

吉野 創士昌平・2021年1位)

(記事:勝田 聡)