2001年以来となる日本一を達成したヤクルト。今回は15年のドラフトを振り返っていきたい。当時、リーグ優勝した直後のドラフトで、なかなか目に見えて結果は出なかったが、21年にして結果が出たドラフトとなった。

1位:原 樹理投手(東洋大)
2位:廣岡 大志内野手(智辯学園
3位:高橋 奎二投手(龍谷大平安
4位:日隈 ジュリアス投手(高知中央
5位:山崎 晃大朗外野手(日本大)
6位:渡辺 大樹内野手(専大松戸
(※ポジションはドラフト指名当時)

 原は17年に131.1回、18年に110.2回を投げ、2年間で9勝18敗と勝ち星には恵まれなかったが、投手陣が苦しかったヤクルトにすれば、かなり大きい働きを見せたと言える。今季は9試合、3勝1敗、47回を投げ防御率2.30だが、3勝は8月以降に挙げたもので、10月は今シーズンで最多となる月間25回を投げて防御率2.16と好成績を収めた。後半戦の巻き返しが優勝につながったヤクルトの原動力にもなった。

 3位の高橋もその1人だ。今季は4勝だが、10月は防御率0.64で、14回を投げ18奪三振を記録した。後半戦へ向けて内容がよくなる投手陣を整備した首脳陣の手腕も大きく、この2人もその期待に大きく応えた。これをシーズン通してできると、これからも優勝争いが常にできるようになるのではないだろうか。

 2位の廣岡は和製スラッガーとして期待され、19年には10本塁打を記録。20年も8本塁打を打ったものの、21年開幕前にトレードで巨人に移籍した。素質自体は素晴らしいので、巨人で大ブレイクしてほしい。そうすれば、ヤクルトでプロ野球選手としての土台を築いたとして評価される日がくるはずだ。

 5位の山崎は着実に出場機会を増やし、今年は自己最多の114試合に出場。俊足巧打の外野手として着実にレベルアップを示して日本一に貢献した。

 6位の渡辺は高校時代、千葉を代表する大型遊撃手だったが、現在は外野手の守備固めとして出場し、今季は94試合に出場した。高校時代から良い選手だったが、ここまでしぶとい立ち回りで活躍しているのは予想以上だった。

 打者としてもポテンシャルの高さがあるので、なんとか来シーズン以降は打撃成績でもインパクトのある成績を残してほしい。

 15年のドラフトは、6年目となる今年に、大きく成果が出た選手が多い。ドラフトを成功させるには、即効性を求めるのではなく、時間をかけて成功を求めるべきというのがわかる。

 15年ヤクルト指名の選手たちは世代トップクラスのプレイヤーはあまりいないが、時間をかけて成功に導きつつある球団の育成力を称えるべき1年だった。

(文=河嶋 宗一)