<第67回鹿児島県選抜高校野球大会:神村学園7-0鹿屋中央(7回コールド)>◇31日◇準決勝◇平和リース球場
2年間県大会無敗を続ける神村学園打線と、準々決勝で強打・鹿児島城西を抑えた好左腕・溝淵 爽(3年)との対決が大きな見どころだったが、序盤で溝淵を攻略した神村学園が、守備でも被安打3、三塁を踏ませない快勝で、決勝に進んだ。
溝淵は直球に球威があり、ボール球のスライダーを右打者の膝元に投げて空振りがとれるのが持ち味だが、神村学園の各打者はボールになる球には手を出さず、打てるボールを着実にとらえる。3回までに溝淵は61球、被安打7、5失点で降板。計13安打7得点、わずか1時間34分でコールド勝ちと、神村学園の効率の良い攻めが光った。
好調な打線の中でも際立ったのは2番・入耒田 華月(3年)だ。全4打席で三塁打1本、二塁打3本を放ち、2打点を挙げた。いずれも初球、もしくはファーストストライクを的確に打ち返している。
中心打者である入耒田と今岡 拓夢主将(3年)に小田大介監督が求めるのは「役者の違いを示す」こと。基本的にバントはなく、打って返す仕事が与えられている。
当然、相手チームもこの2人を要警戒打者としてマークする。この日、3番・今岡主将が4打席中3死球だったように、ぶつけて死球なら御の字と割り切るぐらいの厳しいボールを投げてくる。
ひと頃は入耒田もそういう厳しいボールを打とうと、躍起になり、ともすれば「当てにいく」(小田監督)打撃になっていたが、ここへきて少しずつ「打てるボールをしっかり打つ」感覚が少しずつ分かってきた。その成果がこの日の4長打だった。
「2人とも良い状態で打てるのはなかなか難しい。どんな時でも自分が打ってチームを勝たせる選手になる」。これが1年夏からベンチ入りして、全国でも場数を踏んでいる入耒田の矜持である。
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