阪神の高卒2年目の内野手・百﨑 蒼生(東海大熊本星翔)が二軍で覚醒の兆しを見せている。百﨑は強豪・東海大相模で1年秋から遊撃のレギュラーを獲得。その後、東海大熊本星翔に転学し、3年夏には甲子園出場を果たした。『高校野球ドットコム』では3年春に百﨑を取り上げている。高校時代から足や肩といった身体能力に優れ、高校通算で39本塁打を放ったように右の中長距打者として将来の活躍を予感させていた。
ドラフト4位で阪神に入団すると、高卒1年目の昨年は右肩痛により出遅れたが、二軍で74試合に出場。だが、打率.185、1本塁打、10打点、出塁率.242とプロの壁に苦しんだ。
それでも、今年はここまで二軍で23試合、打率.321と打撃面で大きな成長を遂げている。四球数が三振数を上回るなど、優秀なアプローチを見せ、公式記録ではないものの、4月16日の高知ファイティングドッグスとの交流試合では本塁打を放っている。守備では本職の遊撃に加え、二塁や三塁と内野の複数ポジションで経験を積んでいる。
一軍では昨年からやや苦しむ木浪 聖也(青森山田‐亜細亜大‐Honda)、中野 拓夢(日大山形‐東北福祉大‐三菱自動車岡崎)をはじめ、小幡 竜平(延岡学園)、髙寺 望夢(上田西)など、二遊間に左打ちの選手が多い状況だ。右打ちの内野手が加われば、スタメンにバリュエーションが持てる。このまま状態を維持すれば、2025年中の一軍デビューに期待がかかる。