<春季愛知県優勝大会:至学館13―3名経大高蔵(6回コールドゲーム)>◇19日◇2回戦◇春日井市民球場
昨秋の県大会で初優勝を果たして東海地区大会に進出した至学館。東海大会でも、ベスト4に進出して2度目のセンバツ出場を果たした。しかし、甲子園ではエナジックスポーツとの初戦で敗退。悲願の甲子園初勝利はならなかった。
この春の県大会では追いかけられる立場でもあるが、そんな中で甲子園帰りの最初の公式戦でもある。その初戦が名経大高蔵となった。図らずも、名経大高蔵を率いるのは至学館出身の麻王 健之郎監督である。至学館の創部当初から監督を務めていた麻王 義之前監督の息子でもあり、鈴木健介監督が当時は部長として麻王前監督を補佐していたので教え子でもある。そんな因縁のある対戦となった。
至学館はシードとなっていたのでこの試合が初戦となるが、名経大高蔵は1回戦で刈谷北に競り勝っての進出だ。名経大高蔵は、昨秋は一次トーナメントで敗れて県大会進出がならなかっただけに、この春への思いは強いであろう。
至学館の昨秋の躍進の原動力は尾﨑 陽真投手(2年)だった。スピードが早かったり、球威があったり、というタイプでははないが、「なぜか打たれない」という投手だった。
ただ、夏を見据える戦いとなると鈴木監督は、「尾﨑一人では戦いきれないので、この大会では尾﨑に続く投手を経験させたいと思って多く起用しました。ただ、今日は、いずれもあまりよくなかった」と、言うように短いイニングで投手を繋いでいった。しかし、結果としては期待に応えきれなかったという形で、鈴木監督も、もう一つの思いのようだった。先発の髙栁 塁投手(2年)が2回、磯村 怜央投手(2年)も2回投げた。続いて古川 拓実投手(2年)が1イニングと投げて、最後は尾崎投手が1イニング投げて0に抑えた。
序盤は、細かい点の取り合いとなった。お互いに守りでも攻撃でもミスがあったが、毎回、先頭打者が出塁していた至学館としても、いくらか歯がゆい試合展開でもあった。それでも、5回に打者12人で、3本の長打もあって大量8点を奪って試合を決定づけたのはさすがだった。
名経大高蔵としては、2回に一時逆転し、大量失点した5回は裏に1点を返したものの、及ばなかった。麻王監督は、「地力の差ですね。1点差負けでも、コールド負けでも、負けは同じです。いろいろやっていこうと仕掛けてもいたんですけれども、ことごとく阻まれました」と、悔いていた。機動力などで相手を揺さぶっていく、至学館野球を仕掛けていこうとしたが、走塁死など裏目に出ることが多く、本家至学館に巧みに塞がれたと言ったということでもあろうか。
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