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今年のドラフト候補を続々輩出! 名門・佐倉シニアOBがすごい! プロ野球黄金ルーキー、”女子野球のエース”も出身者

2024.05.18


菊地 ハルン(千葉学芸)、石塚 裕惺(花咲徳栄)、西崎 桔平(帝京)

今年の高校生の中でドラフト上位候補のスラッガーといえば、石塚 裕惺内野手(花咲徳栄)の名前が挙がる。181センチ81キロの大型遊撃手で、高校通算20本塁打以上。高校日本代表候補にも選出され、埼玉県大会では17打数10安打の活躍を見せた。そんな石塚の中学時代の所属チームは佐倉シニアである。

佐倉シニアは1992年に創部され、1995年には初めて全国大会に出場。そこからメキメキと実力をつけ、2006年にはシニア全国選手権大会で初優勝。中学硬式日本一を決めるジャイアンツカップでも優勝を決めた。ここまで8度の全国大会で優勝。同チームのOBにはDeNAの度会 隆輝外野手(横浜)、日本ハム期待のスラッガー・有薗 直輝内野手(千葉学芸)がいる。今年の高校3年生は同チームの29期生にあたるが、全国クラスの選手へ成長している選手がこの学年には多い。

当時のチームのエースだった洗平 比呂投手(八戸学院光星)がドラフト候補として活躍。1年夏、2年夏、3年春と3度の甲子園出場を経験し、3回とも初戦突破をしている。140キロ台中盤の速球、カーブを武器とする本格派左腕で、高卒プロ志望ならば、指名の可能性は十分にある投手だ。西崎 桔平内野手(帝京)は中学時代は5番打者として活躍し、帝京では1年夏から公式戦に出場。大型遊撃手として成長し、投手としても最速143キロを誇る。

強豪校のレギュラーでは、片岡 陸斗捕手(常総学院)は強肩巧打の捕手として活躍し、選抜に出場した。大野 七樹内野手(市立船橋)は1年夏に甲子園を経験。バットコントロールが良く、安打を量産できる。さらに一宮 知樹外野手(八千代松蔭)は強打のセンターとして活躍。松本 拓海内野手(拓大紅陵)は4番打者として勝負強い打撃を見せている。美濃川 湊投手(浦和学院)は130キロ台中盤の速球、切れのあるスライダーを投げ込む好左腕だ。

控え投手が12球団注目投手へ 女子選手が選抜優勝投手に!

ここまでは当時からレギュラーで活躍していた選手。控え投手で大きく伸びたのが菊地 ハルン投手(千葉学芸)だ。当時から身長180センチ後半の大型投手だったが、球速は110キロ台で、強豪校からの誘いもなかった。しかし、高倉伸介監督が菊地の素質、姿勢の良さを見て、しっかりと計画性を持って育成すれば化ける素材だと見抜き、入学当初は120キロぐらいだったが、現在は最速148キロまで成長。12球団のスカウトが注目する存在となった。成長速度ではこの学年では一番だろう。菊地にとって同期の存在は刺激となっている。
「石塚、洗平は中学時代からすごくて、自分も考え方が変わってうまくなったと思いますが、この2人はさらに凄くなっています。今でも憧れの存在です」
拓大紅陵の4番松本も「意識しますね。それでも、市立船橋の大野など仲良くしています」と同期のLINEグループもあり、近況報告を行っている。

この代で日本一を経験したのは唯一の女子選手だった伊藤 まこと投手(神戸弘陵)。女子高校野球を代表する強豪校に進学し、第25回記念全国高等学校女子硬式野球選抜大会ではエースとして活躍し、25回、34奪三振、自責点0の快投で見事優勝に貢献した。

次のページ:【佐倉シニア 第29期生 主な選手一覧】

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この記事の執筆者: 河嶋 宗一

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