【愛知・交流戦】東邦が名将率いる刈谷工科を一蹴!秋の雪辱は春に果たす!
ベンチ前の東邦選手たち
<交流戦:東邦13-0刈谷工科>◇8日◇刈谷
愛知県の春季県大会の地区予選は、5地区で一斉に3月20日から始まる。あと2週間後ということになる。年度末でもあり、学校行事なども多く、十分な時間が取れないという時期でもあるが、可能な限り時間を見つけて実戦経験を積んでいきたいというのが正直なところであろう。
愛知県の場合は、20日から地区ブロック予選が始まる。全国的にも東京都に続いて早い開幕となる。それだけに、早い段階でのチームの仕上げも必要となってくる。ただ、愛知県の場合は敗者復活制度やリーグ戦(地区によって方式は異なる)ということで、初戦で敗退したとしても、修正して次の試合もあるということなので、そういう意味では恵まれているともいえよう。
この日の刈谷球場では、地元の刈谷工科が、県内の名門・東邦に声をかけての実戦となった。刈谷工科の野田雄仁監督は、前任の大府監督時代には夏の選手権でベスト4に導いた実績もあるが、刈谷工科に異動後は、部員数も少ない中からのスタートということになって、チーム作りとしても、なかなか思惑通りに行かないこともあったようだ。加えて、新型コロナの流行の影響を受けたということもあったようだ。
そんなこともあって、今年卒業の3年生は8人、新3年生も7人という、かなり厳しい人数でチームを作ってきた。しかし、今度の新2年生は16人いて、今春は新入生も20人前後の入部希望者がありそうだということで、「これから、巻き返していきますよ」と、野田監督も意欲を見せている。
この日の試合では、野田監督の期待も高い、エース格の左腕・永石投手が先発した。4回までは、2安打無失点に抑えていた。慎重になって、ややボール球が多くなったということはあったが、変化球も巧みにコントロールし、要所は抑えていた。
しかし5回、東邦は2番・大島が中越え三塁打して、これで猛打線に火がついた。犠飛でかえして先制すると、その後は7番・小西の右越え三塁打に手島の巧みなバント安打などを駆使してこの回4得点。
こうなると、やはり力の差は否めないところだった。東邦は、2番手以降の刈谷工科投手陣が制球に苦しむなか、四球で走者をためていく。そこに重ねて、バントなどの処理で刈谷工科にミスが相次ぐなど、大量得点となっていった。
刈谷工科としては野田監督も、「投内連携を中心とした守りの強化が一番の課題ですね。このあたりをもう1度見直していかないといけない」と、反省点を見出していた。
東邦の山田祐輔監督は、まずは投手陣を2イニングずつで試していきながら、まずは4月の県大会に照準を合わせている。「秋は、準々決勝で豊川に立ち上がりでやられて、あれで相手に勢いをつけさせてしまいましたからね」と振り返るが、この春はそうはさせないと、まずは当面の大会へ向けてチーム力をしっかりと整備していっている様子だ。