【近畿】京都外大西、37年ぶりの決勝へ! 耐久大健闘も、エース田中が4安打完封で1点を守り切る<秋季地区大会>
田中遙音(京都外大西)
<秋季近畿地区高校野球大会:京都外大西1-0耐久>◇3日◇準決勝◇大阪シティ信用金庫スタジアム
京都外大西(京都)が耐久(和歌山)との投手戦を制して、上羽 功晃監督が主将を務めた1986年以来となる決勝進出を決めた。
京都外大西は今大会で2試合連続完投の左腕・田中 遙音投手(2年)が快投。直球の調子は良くなかったそうだが、ウイニングショットのチェンジアップが冴えわたる。
3回は全て変化球で3者連続三振。4回には1死二、三塁のピンチを招くも三ゴロと三振で切り抜けた。
一方、耐久のエース・冷水 孝輔投手(2年)も田中に負けじと好投。「良い力感、バランスで投げることができた」と球威のある直球を丁寧に投げ込み、こちらも5回まで無失点に抑えた。
0行進が続く中、試合が動いたのは6回。京都外大西の先頭の1番・谷 春毅外野手(1年)が相手の失策で二塁に進むと、2番・杉浦 智陽外野手(1年)の犠打で1死三塁とする。ここで3番・松岡 耀内野手(2年)の放った打球は力のないフライとなったが、右翼線に落ちる適時三塁打となり、京都外大西が待望の先制点を挙げた。
なおも1死三塁とチャンスは続くが、ここは冷水が踏ん張る。4番・相馬 悠人内野手(2年)から、外いっぱいの直球で見逃し三振を奪うと、続く田中の打球は冷水のグラブを弾く当たりとなったが、落ち着いて拾い直し、一塁でアウトにした。
自らのバットで追加点を奪えなかった田中だが、最後まで躍動感のある投球を続ける。7回以降は毎回得点圏に走者を背負うも本塁を踏ませず、4安打、2四球、11奪三振で完封。「近畿大会の準決勝で完封できたのは凄く自信になりますし、次にも繋がると思います」と充実感を漂わせた。
決勝では大阪桐蔭と対戦する。上羽監督は同級生の西谷浩一監督に対して、「ギャフンと言わせたい」と宣戦布告。選手時代に続いて、監督として近畿の頂点に立つことができるだろうか。
敗れた耐久も40年ぶり出場の近畿大会で4強と大健闘。春夏通じて初の甲子園出場を確実にした。躍進の立役者となった冷水は「成長を感じられる秋の大会だった」と振り返る。来春の甲子園でも印象に残る活躍を見せてくれそうだ。