【東京】共栄学園 vs 都立板橋
共栄学園、0封初戦突破! 甲子園を経験したエース・田嶋の成長見えた
〈令和5年度秋季東京都野球大会:共栄学園3ー0都立板橋〉♢7日♢1回戦♢都営駒沢
共栄学園は予選の2試合全てコールド勝ちと、打撃力には力があり都大会初戦も打撃力を発揮するのかと思っていた。しかし都立板橋の先発・柴山 赳宜投手(2年)の投球にここまで苦しめやれるとか思ってもいなかった。
しかし、共栄学園の原田監督は「苦しい試合展開ではありましたが、プラン通りの試合を進められたと思います」と苦しい試合展開になると予想していたのだ。
共栄学園は初回から攻撃を仕掛けて4番・田中 来希外野手(2年)の左前適時打。5番・青木 翔太外野手(2年)の内野ゴロの間に得点を加え、2対0と良いペースで初回の攻撃を終えた。
しかし、2回以降なかなか打線が繋がらない。2回に1安打を放つもそれ以降7回まで無安打が続いた。
都立板橋の先発・柴山は初回にコントロールミスなどが目立ち、甘く入る球が多かったものの2回以降は完璧と言って良いほどの投球を披露。柴山は「甲子園出場しているとあって初回は自分の投球を見失ってしまいましたが、2回以降は自分の力を存分に出せました」と決め球であり、カウントボールでもあるカットボールなどを上手く使い三振の山を築いた。終わってみれば二桁奪三振の10奪三振を記録。柴山は「今夏、甲子園出場したこともあり、なかなかこのような強い高校さんと当たる機会はないので今日の投球の結果を見て自分に自信がつきました。特にカットボールに自信がついたと思います」と三振のほとんどがそのカットボールであった。
しかし、共栄学園は8回に反撃を見せカットボールを攻略し、2安打などで1点を返しダメ押しに成功。そのまま逃げ切り都大会初戦を3対0で勝利を収めた。
苦しい試合展開のなか完封勝利を手にした共栄学園の先発・田嶋 勇斗投手(2年)。5回まで都立板橋打線を1安打に抑え、5者連続三振を含む7奪三振を記録。5回まで都立板橋打線を封じ込めた。6回以降は毎回安打を打たれるも連打は許さず落ち着いのある投球で、終わってみれば9回被安打5、奪三振9個と無失点に抑え見事完投勝利を飾った。
このような苦しい試合展開は投手にとってとても神経を使い、後半につれてメンタル的にも大変になるが、田嶋は「そのような試合展開はオープン戦でもよく経験しているし、今年の夏でもこのような展開で投げる場面も多かったため苦ではありませんでした」。と東東京大会の決勝に先発し、甲子園のマウンドも経験している田嶋の背中が大きく見えた。
共栄学園は15日に強豪・東海大菅生と対戦予定。今夏の東東京の王者がどのような試合展開に持っていくのか注目したい。