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2022.07.16

ダークホースとして注目される明大中野。投打で課題多く出るも、難しい初戦を突破

〈第104回全国高校野球選手権東東京大会:日大一10-0駒場〉♢12日♢2回戦♢江戸川区球場

 かつて「夏の一高」と呼ばれ春に2度、夏に8度、通算10度の甲子園出場を誇る日大一高が初戦を迎えた。

 日大一の先発は、背番号10の松田 大聖(3年)がマウンドに上がった。185センチ、75キロと体格の良い左腕。初回から球が低めに集まり、しっかりとコースに投げ分けていた。

 自身も同校のOBでもある日大一・渡邉 尚樹監督は、「今年のチームは攻撃面を中心に強化してきた」と話したが、その打力が3回裏に表れた。先頭の4番・眞田 滉平(3年)がランニング本塁打を放つと、さらに2死から7番・伊藤 大樹(1年)が四球で出塁すると、8番石森 太己(1年)が左翼席への豪快な2ラン。スタメンに抜擢された1年生捕手が初戦から期待に応えた。

 都立駒場は部員数が11人。2年生が中心のチームだ。先発が小島 拓己(2年)、捕手が坂口 敬祐(2年)の2年生バッテリーで日大一に立ち向かった。結果的に10点差を付けられ5回コールドとなったが、大量に失点する回はなく、味方の守備の失策が重なり10失点したが小島の自責は3点だ。中山 光監督も「守備が上手くいかないことがあっても、しっかり立て直して投球できる」ところを長所にあげ、小島を称えた。

 日大一は、先発・松田が3回でマウンドを降り、4回に小林 燎平(1年)、最終回はエースの鳥居 隼人(3年)が登板。3人の平均身長は182センチ。渡邉監督が投手の中心に挙げる3人は高身長トリオだ。この試合で3人合わせて10奪三振、無四球と安定感のある投手陣にも注目だ。

 勝利した日大一の次戦は[stadium]神宮球場[/stadium]で錦城学園と戦う。4月から主将となった上原 光陽(3年)は「夏に向けて皆の気持ちが高まってきた。目標のベスト8に向けてもう一回練習して次に臨みたい」と語った。かつての「栄光」を背に新たな一高を創り上げていく。

(取材=大松 優花)

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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