試合レポート

木更津総合vs習志野

2017.07.25

木更津総合が2年連続甲子園出場!エース・山下輝が9回投げ抜き栄冠掴む!

 7月12日に開幕した全国高等学校野球選手権千葉大会 も、ついに最後の一試合となった。甲子園出場をかけて[stadium]ZOZOマリンスタジアム[/stadium]で決勝を戦うのは、93回大会以来の優勝を目指す習志野と、2年連続の優勝を狙う木更津総合。手に汗握る接戦を制したのはいったい…。

 木更津総合の先発は今秋ドラフト候補にも挙げられる山下 輝(3年)、習志野の先発は背番号13の2年生、山下 賢人の同姓対決となった。

 先攻の木更津総合は1回、四球で出塁の1番打者・山中 稜真(2年)が盗塁でチャンスを作ると、二死から4番・芦名 望(3年)が高めに抜けた変化球を叩いて左翼への適時打を放ち、木更津総合が先制する。

 追いつきたい習志野は1回こそ無得点だったものの、2回に4番・吉野 海都(3年)が安打で出塁するとそこから二死満塁のチャンスを作り、9番の鈴木 空吾(2年)が中前に適時打を放ち同点に追いつく。

 中盤の4回、木更津総合は5番・野尻 幸輝(2年)が安打と盗塁でチャンスを作り、6番・大木 巴哉(3年)の適時打で1点勝ち越し。投手交代後、さらに二死満塁とし、ワイルドピッチでリードを2点に広げる。

 2点を追う習志野は先頭から2連打で無死一、三塁とすると、7番に入る川島 直之(2年)のフェンス直撃の適時打で1点差に迫ると、さらに9番・鈴木の2打席連続適時打で同点とする。木更津総合が先行すれば、すかさず習志野も追いつくという展開で試合は進む。

 3-3の同点で迎えた6回、勝負の1点が入る。木更津総合の5番・野尻が二塁打で出塁すると、6番・大木は見事犠打を決める。ここで習志野守備陣が乱れ、送球が逸れる間に二塁走者の野尻が一気にホームイン!木更津総合が貴重な追加点を手にした。

 リードをもらった山下は6回、7回と習志野打線を三者凡退に抑え、試合は終盤8回へ。8回裏の習志野の攻撃は先頭の池田 来翔(3年)が遊撃内野安打で出塁すると、二塁進塁後に3番・菅谷 友紀(3年)の内野安打で一死一、三塁と絶好のチャンスを作る。ここで菅谷が単独スチールを試みるが、木更津総合の大黒柱・芦名の強肩で刺されてしまう。4番の吉野も中飛に倒れ得点ならず。

 9回裏習志野の攻撃では、一死から強い当たりを二塁手の小池 柊稀(1年)がエラーし、同点の走者を許してしまう。しかし、続く7番・川島 直之(2年)が再び二ゴロを打つと、今度は落ち着いて捕球し二塁に送り、併殺を完成させゲームセット。木更津総合の1年生が強靭なメンタルを見せ、チームの優勝を決定づけた。

 木更津総合の山下は130球を越える熱投で習志野を相手に3失点完投勝利。前日の準決勝・東海大市原望洋戦に続く完投勝利となった。また、4番捕手としてチームを引っ張る芦名も、この日は先制の適時打に加え、3度盗塁を刺すなど攻守において山下を盛り立てた。

 敗れた習志野だが、好投手・山下を相手に10安打を放つなど、積極的で思い切りの良いスイングで最後までどちらに転ぶかわからない好勝負を演じた。惜しくもあと一歩及ばなかったが、力はほとんどなかった。

 昨夏 は好投手・早川 隆久を擁し甲子園8強に進出した木更津総合。今年の夏は全国の舞台でどのような戦いを見せてくれるのか。今から楽しみだ。

(レポート=林 龍也)

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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