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【千葉】センバツでは銚子商、習志野、印旛明誠の3校が準Vを経験

2022.02.10

【千葉】センバツでは銚子商、習志野、印旛明誠の3校が準Vを経験 | 高校野球ドットコム
飯塚 脩人(習志野)

 2022年第94回選抜高校野球大会(阪神甲子園球場)に出場する32校が決定した。今年の高校野球界がこのセンバツからスタートすることになる。

 1924(大正13)年から開催された大会は今年で94回目。過去、選抜されたチームの歴史を全国47都道府県別に振り返ってみる。

 今回は千葉。今年のセンバツには木更津総合が6年ぶり4回目の出場を果たす。昨年の秋の千葉大会で優勝して関東大会で4強に進んだ。第43回(1971年)大会、木更津中央時代の初出場4強という過去最高成績の更新を狙う。

過去、千葉でのセンバツの出場回数上位ランキングは以下の通り。

<千葉センバツ出場回数上位ランキング>
1位 銚子商    8回
2位 拓大紅陵    4回
2位 習志野     4回
2位 木更津総合   4回
5位 東海大市原望洋 2回
5位 千葉経大附   2回
5位 成田      2回
5位 市船橋     2回
5位 印旛明誠    2回

 千葉県勢のセンバツ初出場は、第25回(1953年)大会の銚子商。以後、県トップの8回出場を誇る。第67回(1995年)大会で準優勝して以来、センバツの舞台から遠ざかっているが古豪の名が色あせることはない。

<千葉21世紀枠出場校と結果>
2008年 安房(2回戦)

 千葉県勢の21世紀枠での出場は第80回(2008年)記念大会の安房のみ。創立100年を超える文武両道の進学校で、地元の中学出身者だけでチームが構成されたチームだった。甲子園初陣で城北(熊本)相手に2対0で勝利。2回戦では宇治山田商(三重)に9回サヨナラ負けの惜敗だった。

 センバツの勝利数上位ランキングは以下の通り。
1位 銚子商   14勝(準優勝1回、4強1回、8強3回)
2位 習志野   6勝(準優勝1回)
2位 木更津総合 6勝(4強1回、8強1回)
4位 印旛明誠  4勝(準優勝1回)
4位 千葉経大附 4勝(4強1回)
4位 拓大紅陵  4勝(8強1回)

 千葉県勢のセンバツ初勝利は、第25回(1953年)大会に千葉県勢としてセンバツに初出場した銚子商。初戦で土佐(高知)を3対0で下した。

 千葉県勢の最高成績は3校による準優勝。第53回(1981年)大会の印旛(現・印旛明誠)、第67回(1995年)大会の銚子商、第91回(2019年)大会の習志野が、センバツ優勝まであと一歩の準優勝だった。

第53回大会=印旛
1回戦:3-1 興南(沖縄)
2回戦:6-1 延岡工(宮崎)
準々決勝:7-4 秋田経大附(現・明桜=秋田)=延長10回
準決勝:3-1 上宮(大阪)
決勝:1-2 PL学園(大阪)

 2度目の出場となった印旛が初勝利を挙げてから準優勝まで上り詰めた。その時のメンバーでエース佐藤 文男投手、3番打者・月山 栄珠捕手は阪神、1番打者・村上 眞一内野手は阪急へ入団している。「逆転のPL」と言われたPL学園に優勝まであと2人としながら9回逆転サヨナラ負けを喫した。

第67回(1995年)=銚子商
1回戦:10-7 PL学園(大阪)=延長11回
2回戦:4-1 宇部商(山口)
準々決勝:2-0 前橋工(群馬)
準決勝:6-2 今治西(愛媛)
決勝:0-4 観音寺中央(現・観音寺総合=香川)

 スラッガー澤井 良輔内野手を擁した銚子商が準優勝した。初戦で福留 孝介(現中日)擁するPL学園と対戦し、延長戦の末に勝利した。「西の福留、東の澤井」とまで言われた勝負に勝利した。この年の1月17日に発生した阪神・淡路大震災で開催が危ぶまれたが「復興センバツ」として開催された大会でもあった。

第91回(2019年)=習志野
1回戦:8-2 日章学園(宮崎)
2回戦:3-1 星稜(石川)
準々決勝:4-3 市立和歌山(和歌山)
準決勝:6-4 明豊(大分)
決勝:0-6 東邦(愛知)

 機動力を武器とした習志野が勝ち上がって準優勝した。10年ぶりの出場となったナインを後押しするように、アルプススタンドに陣取ったブラスバンドからの「美爆音」が話題となったのもこの大会だった。球場を覆いつくすように大音量で鳴り響く音量に、相手選手も戸惑うこともあった。

 千葉県勢のセンバツの通算成績は43勝38敗。都道府県別勝利数ランキングは20位。木更津総合が県勢悲願の優勝へ近づけるか。

[page_break:千葉のセンバツ出場校一覧]

【千葉のセンバツ出場校一覧】

大会 年度    出場校
1回 1924(大13) ―
2回 1925(大14) ―
3回 1926(大15) ―
4回 1927(昭2) ―
5回 1928(昭3) ―
6回 1929(昭4) ―
7回 1930(昭5) ―
8回 1931(昭6) ―
9回 1932(昭7) ―
10回 1933(昭8) ―
11回 1934(昭9) ―
12回 1935(昭10) ―
13回 1936(昭11) ―
14回 1937(昭12) ―
15回 1938(昭13) ―
16回 1939(昭14) ―
17回 1940(昭15) ―
18回 1941(昭16) ―
1942(昭17)戦争のため中止
1943(昭18)戦争のため中止  
1944(昭19)戦争のため中止
1945(昭20)戦争のため中止
1946(昭21)戦争のため中止
19回 1947(昭22) ―
20回 1948(昭23) ―
21回 1949(昭24) ―
22回 1950(昭25) ―
23回 1951(昭26) ―
24回 1952(昭27) ―
25回 1953(昭28) 銚子商
26回 1954(昭29) ―
27回 1955(昭30) ―
28回 1956(昭31) ―
29回 1957(昭32) ―
30回 1958(昭33) ―
31回 1959(昭34) ―
32回 1960(昭35) ―
33回 1961(昭36) ―
34回 1962(昭37) ―
35回 1963(昭38) ―
36回 1964(昭39) ―
37回 1965(昭40) ―
38回 1966(昭41) ―
39回 1967(昭42) ―
40回 1968(昭43) 銚子商
41回 1969(昭44) 銚子商
42回 1970(昭45) 千葉商
43回 1971(昭46) 木更津中央
44回 1972(昭47) 銚子商
45回 1973(昭48) 銚子商
46回 1974(昭49) 銚子商
47回 1975(昭50) 習志野
48回 1976(昭51) 習志野
49回 1977(昭52) 銚子商
50回 1978(昭53) 印旛
51回 1979(昭54) ―
52回 1980(昭55) 八千代松陰
53回 1981(昭56) 印旛
54回 1982(昭57) 千葉商大付
55回 1983(昭58) ―
56回 1984(昭59) 拓大紅陵
57回 1985(昭60) 東海大浦安
58回 1986(昭61) 拓大紅陵
59回 1987(昭62) ―
60回 1988(昭63) 市立船橋
61回 1989(平1) 市立柏
62回 1990(平2) ―
63回 1991(平3) ―
64回 1992(平4) ―
65回 1993(平5) 市立船橋
66回 1994(平6) ―
67回 1995(平7) 銚子商
68回 1996(平8) 拓大紅陵
69回 1997(平9) ―
70回 1998(平10) ―
71回 1999(平11) 柏陵
72回 2000(平12) ―
73回 2001(平13) ―
74回 2002(平14) ―
75回 2003(平15) ―
76回 2004(平16) 拓大紅陵
77回 2005(平17) ―
78回 2006(平18) 成田
79回 2007(平19) 千葉経大附
           成田
80回 2008(平20) 千葉経大附
           安房
81回 2009(平21) 習志野
82回 2010(平22) 東海大望洋
83回 2011(平23) ―
84回 2012(平24) ―

85回 2013(平25) ―
86回 2014(平26) ―
87回 2015(平27) 木更津総合
88回 2016(平28) 木更津総合
89回 2017(平29) 東海大市原望洋
90回 2018(平30) 中央学院<br>
91回 2019(平31) 習志野
92回 2020(令2) ―
93回 2021(令3) 専大松戸
94回 2022(令4) 木更津総合
(2020年は開催中止。☆は21世紀枠)

木更津中央=現・木更津総合
 東海大望洋=現・東海大市原望洋
 印旛=現・印旛明誠

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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