【ドラフト】フルスイング、強肩強打捕手、職人など逸材豊富/九州大学生野手
福岡大・仲田慶介外野手(福岡・福岡大大濠)
今年も10月11日、運命のドラフトを迎える。すでに、全国ではドラフト1位候補の話題で満載だが、各地域でも全国と同等の知名度を持つ選手から、「埋もれた存在」的な好素材もいる。今回は九州の大学生野手にスポットを当てる。
★九州六大学野球連盟
福岡大 井上絢登外野手(福岡・久留米商)
福岡大 瀬井裕紀内野手(福岡・西日本短大附)
福岡大 仲田慶介外野手(福岡・福岡大大濠)
★福岡六大学野球連盟
福岡工大 古賀覚外野手(広島・広陵)
福岡工大 野々下雷基外野手(大分・大分国際情報)
九州共立大 宜保優内野手(沖縄・那覇)
九州共立大 幸地竜弥捕手(熊本・秀岳館)
福岡教育大 有田光輝捕手(福岡・光陵)
福岡教育大 大鶴悠斗内野手(福岡・東海大福岡)
★九州地区大学野球連盟
立命館アジア太平洋大 長嶺孝宣遊撃手(宮崎・日向学院)
東海大学九州キャンパス 小林優輝外野手(大分・柳ヶ浦)
折尾愛真短期大 薮怜汰外野手(福岡・星琳)
福岡大・井上は、久留米商3年夏にみた時から強烈な左打者の「フルスイング」を武器としていた。その飛距離と、春から夏にかけての集中的な成長からも「久留米商のギータ」と呼ばれて、チームの快進撃も担った。福岡大に進学してからも、1年春からレギュラー。4年間、フルスイングを磨いてきた。大学選手権には3度出場。主に本塁打は1本ながら、左中間への当たりで周囲を驚かせた。打率も3割を上回って、長打力だけではないところも魅力のひとつだ。
九州共立大の幸地は秀岳館時代に「打てる捕手」として甲子園では満塁弾を放った。3年時には、同じくプロ志望届を提出している立教大の川端、ソフトバンクに入団した田浦とバッテリーを組んだ。春も夏も本塁打をマークして素材の高さを証明していた。九州共立大では、リーグでも有数の投手陣をリード。強肩も光り、昨年秋のリーグではベストナインも獲得した。
福岡大の仲田は法政大の三浦、中央大の古賀とともに、福岡大大濠3年時のセンバツに出場した。背番号「13」の控え内野手だったが、プロ志望という信念を貫き、猛練習の末に福岡大でレギュラーを獲得。「1番センター」として今年の大学選手権でベスト4にも貢献した。レーザービームを武器とした外野手としての守備力は高い。俊足をいかした守備範囲の広さもプロでも十分に通用する。「努力の職人」に吉報は届くのだろうか。
(記事:浦田 由紀夫)