【甲子園】準々決勝 神村学園 vs おかやま山陽
神村学園 黒木
初4強の神村学園、原動力となっている大型左腕が快投できている理由
<第105回全国高校野球選手権記念大会:神村学園6-0おかやま山陽>◇19日◇準々決勝◇甲子園
0対0で迎えた8回、神村学園(鹿児島)は集中打で5点を挙げ、9回にも1点を追加し、今大会初の0封勝利を挙げた。
リリーフエースの大型左腕・黒木 陽琉投手(3年)が好投で勝利に貢献した。0対0で迎えた6回途中、しかも1ボールの場面から登板。しかし、焦りはなかった。
「監督さんから準備しておいてといわれていて、この回からいく心づもりはできていました。だから1ボールになってもいける感じでした」
最後まで投げ抜いて無失点の投球。今大会の防御率は0.55と、まさに初のベスト4の立役者である。リリーフでも安定した投球ができる裏には、経験がある。
「リリーフでずっと経験させてもらっているので、それが大きいです」
さらに自信たっぷりに投球ができているのも、技術的な裏付けがある。
鹿児島大会の序盤は不調の投球が続いたが、投手出身の小田監督から「バランスの崩れ」を指摘された。
「もう一度、しっかりと立つことを意識しました。自分の場合、バランスが崩れて、背中が反る形になっていたんです。真っ直ぐ立つことを意識しようと」
鹿児島大会準々決勝から快投を続け、現在の快投につながっている。厳しいリリーフでマウンドに登っても、安定感抜群の投球ができるのだ。
140キロ中盤の速球と、落差の鋭いフォーク、カーブを中心としたパワーピッチングが持ち味。大型左腕でこれほどバランスが取れた投手はなかなかいない。準決勝の相手、仙台育英(宮城)相手にも快投を見せることができるか。