試合レポート

【春季埼玉県大会】今年の西武台はバランス型!投手陣の完封リレーで初戦突破!

2024.04.29


追木 渉登(西武台)

【トーナメント表】春季埼玉県大会 結果一覧

<春季埼玉県高校野球大会:西武台5-0狭山ヶ丘>◇26日◇1回戦◇上尾市民

上尾市民球場の第2試合は西武台vs狭山ヶ丘の一戦。先発は西武台が2年生左腕の追木 渉登投手(2年)、一方の狭山ヶ丘は右サイドの佐藤 和樹投手(3年)が登板し試合が始まる。西武台・追木は2年生ながら昨秋も主戦で投げていた実績がある。

西武台は初回、狭山ヶ丘・佐藤和の立ち上がりを攻め、3四死球を得て2死満塁のチャンスをもらうが、後続が倒れ無得点に終わる。ここを乗り切った狭山ヶ丘・佐藤和は持ち味である緩急を生かし、緩い変化球をうまく使い西武台打線に連打を許さない。

それでも先制したのは西武台だった。

3回2死から3番・神杉 勇波外野手(3年)が死球で出塁すると、すぐさま二盗を決め2死二塁とする。ここで続く芹澤 瑛太内野手(3年)が三塁線を破る適時二塁打を放ち1点を先制する。

5回、西武台打線はこれまで苦しんできた狭山ヶ丘・佐藤和を攻略する。2死から荒川 義人内野手(3年)が左中間へ二塁打を放つと、続く神杉はやや勝負を避けられ四球を選び2死一、二塁とする。ここで4番・芹澤が緩い変化球を狙い打ち。打球は左翼席への3ラン本塁打となり一気に4対0とする。

西武台は7回にも前の回からマウンドに上がった狭山ヶ丘のエース・根立 蒼太投手(3年)に対し、先頭の小崎 俊介内野手(3年)が右越えの三塁打を放ち出塁すると、1死後3番・神杉がスクイズを決め5点差をつけ試合の大勢は決した。

投げては西武台投手陣が追木、河村 要人投手(3年)、伊藤 寛悟投手(3年)、荒川 力投手(3年)の4投手による完封リレーを飾る。結局、5対0で西武台が勝利し初戦を突破した。

狭山ヶ丘・熊谷監督は「佐藤和は最近良いので使ったんですが如何せん公式戦の経験がないので。5回の3ランは直前でタイムをかけて。『ボールから入って』って指示を出したんですが徹底できなくて、”入りを注意”に変換されていた。経験のない投手だったので、ここにこう投げなさいと細かく伝えるべきだった。外を引っ掛けさせるつもりだったんですが、ストライクを取りに行っちゃった。相手の投手は良かった。野手も足が早くて羨ましい」と、徹底不足だったことを悔いた。5回の3ランは痛かったが、投手陣はある程度計算できる。問題は攻撃面であろう。

一方の西武台・河野監督は「嫌なアウトが多かった。打てないのはいいんですが、短期決戦なので調子を上げていかなければいけないんですが、ゴロアウトが少なくて。これで崩れていくのが怖かったんですが、効率良く点を取れたのが良かった。追木が5回を投げられるかが、この先を占う大きな鍵だったので良かったです。最初から継投は決めていました。日程が中1日なので、大竹は展開によって、と考えていました。みんなが苦しんでいた緩い球を打ったっていうのは大きかったですし、球の目の付けどころを少し上げることを指示して言った矢先に打ってくれたんで、5回の芦澤の3ランは大きかった。芦澤は大会に強いんで。神杉は本当によく死球を当てられる。今年は総合力。川口市立さんとはがっぷり四つで」と、僅か5安打と本来の強打は鳴りを潜めている。だが、4盗塁を決めるなど持ち味である機動力は見せている。

次の相手は川口市立。両校ともに県大会は未だエースが登板していない。この試合実力伯仲した好ゲームになりそうだ。西武台は打線の爆発が鍵になる。

【トーナメント表】春季埼玉県大会 結果一覧

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この記事の執筆者: 南 英博

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