試合レポート

【春季東京都大会】帝京が富浜の本塁打を含む初回の猛攻で5回コールド発進

2024.04.04


村松秀心(帝京)

<春季東京都高校野球大会:帝京12-0東農大一(5回コールド)>◇3日◇1回戦◇駒澤

帝京は昨秋、二松学舎大附に1次予選で敗れ、本大会に進出できなかった。「悔しい思いをしました。帝京はこんなものではない」と金田優哉監督は言う。しかしその分、新基準のバットへの対応は、9月下旬から重ねてきた。「やはり飛ばないですね」と金田監督は言うが、初回から、バットが変わったことを感じさせない猛攻で、東農大一を圧倒した。

1回、帝京の先発、背番号11の村松 秀心投手(2年)が、東農大一を三者凡退に抑えると、その裏、帝京東農大一の先発・鈴木 翔心投手(3年)を打ち込む。安打2本と敵失で1死満塁のチャンスを得ると、5番・丹羽 心吾(3年)が走者一掃の三塁打を放ち、3人の走者を還す。続く6番・富浜 琉心(3年)が2ランを放ち、一気に突き放す。「変化球が来ると思って、狙っていました。ホームランは初めてです」と富浜は振り返った。新基準のバットを物ともしない一発だったが、「芯に当てないと飛ばないです」と富浜は言う。この本塁打は、しっかり芯でとらえた一発だった。帝京はその後も敵失やボークなどで得点を追加し、1回にいきなり8点を入れる。

2回も、帝京は5番・丹羽が前の打席に続き三塁打を放つなどして1点を追加。3回は1死一、三塁から3番・西崎 桔平内野手(3年)の三塁打で2点を追加し、4番・奈良 飛雄馬内野手(3年)の左前安打でさらに1点を加えた。

帝京の先発・村松は3回を1安打1四球の無失点に抑える。4回からは、この春、背番号1をつけた2年生の黒木 大地投手(2年)が登板した。「1番をつけているだけです。でもスケール感があり、球の質はいい。育てたいです」と金田監督。背番号1といって、エースというわけではないにしても、身長189センチで、長い手足を使い、しなるような投球は魅力的だ。4回は、いきなり右前に運ばれたが、前進守備の右翼手・城田 陸外野手(3年)からの送球でライトゴロ。この回は四球も出したが無失点に抑え、5回は9球で三者凡退に抑えるなど、危なげのない投球を見せた。

結局、12対0の5回コールドで帝京が初戦を突破した。東農大一としては、力の差はあったにしても、失策やボークなどが失点につながったのは、残念だった。しかしこの時期、帝京のような力のあるチームと試合ができたことは、貴重な経験になったのではないか。

帝京は、2回戦で京華商と対戦する。金田監督は「まだまだ、これから一戦一戦です」と語る。それでも投手陣は、この日投げた村松、黒木に加え、西崎、小野 寛人投手(3年)ら経験豊富な選手もおり、1回戦からの登場で試合数が多くても、問題ないだけのメンバーが揃っている。捕手も打撃が良く強肩の丹羽、富浜がいて、起用の幅は広い。打線も西崎、奈良、丹羽のクリーンアップに、この試合で本塁打を放った富浜も6番に控えるなど、かなり強力だ。真の評価は、実力が近いチームと、どう戦うかを見てからになると思うが、大会連覇を目指す帝京が、優勝候補のチームであることは間違いない。

この記事の執筆者: 大島 裕史

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