試合レポート

【春季徳島大会】153キロ右腕・川勝擁する生光学園敗北もヤクルトスカウト「また見に行く」

2024.04.03


生光学園・川勝空人(3年主将)

健大高崎(群馬)の初優勝で幕を閉じたセンバツを横目に、全国各地で繰り広げられている春季高校野球大会。4月2日には徳島県大会の準決勝2試合が行われ、第2試合では最速153キロ右腕・川勝 空人投手(3年)を擁する生光学園が、昨秋県大会準決勝で2対4と敗れた池田とのリベンジマッチに挑んだ。

 

この日も部長級含むNPB5球団8名のスカウトが詰めかけるなど、秋のドラフト会議でも注目選手の1人に数えられる川勝。県大会前の練習試合で死球を受けた影響もあり、2回戦、準々決勝に続き一塁手で3番スタメン出場も、5回表には「変化球を反応で打った」と、右中間を破る三塁打を放ち、高い出力の一端を示した。

 

5対7とリードを許した6回裏からは2番手マウンドへ。3回48球を投げ、ストレートはスカウトガンで最速149キロを計測。幸島 博之監督曰く、「まだ試運転状態」も130キロ前半のフォーク、スプリット、スライダーを駆使し7回裏の三者連続含む4奪三振。川勝も、「夏に打ち取るイメージができた」と一定の手ごたえをつかんだ様子だった。

 

その半面、8回裏には先頭打者の四球から池田打線に2安打を喫し、勝負をきめられる1点を失うなど課題も垣間見えた。試合後、川勝を初視察した東京ヤクルトスワローズ・橿淵 聡スカウトデスクは、「三塁打を打った場面をみても身体に力があると思うが、まだ粗削りな部分もある。また見に行きたい」と評価。最終評価はノーシードスタートとなった夏の徳島大会まで持ち越しとなった。

 

試合後は「まだ準決勝になると自分たちのプレーができていない。自分もプレーで流れを持っていけるように、まずはコンディションを整えたい」と主将兼エースとして反省の弁を述べた川勝。最初で最後の高校全国デビューの舞台・甲子園を目指し、背中で語り引っ張る絶対エースへの研鑽は続く。

 

なお池田と生光学園の試合に先立ち行われた準決勝第1試合では、徳島商が小松島の粘りを封じ3対2で勝利。決勝戦で勝利すると、4月13日に行われるセンバツベスト8・阿南光とのチャレンジマッチと、4月27日に愛媛県松山市の坊っちゃんスタジアムで開幕する春季四国大会の出場権を得る。

この記事の執筆者: 寺下 友徳

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