試合レポート

【春季東京大会一次予選】中学は全国屈指の強豪・駿台学園が都大会へ! 中学時代、控えだった主将「強豪校へ行った同級生には負けられない」

2024.03.24


得点が入り、歓喜する駿台学園ベンチ

<春季東京都高校野球1次予選:駿台学園7-3明法>◇23日◇代表決定戦◇国士舘グラウンド

駿台学園といえば、中学軟式野球界屈指の名門校として、有名な学校だ。
ヤクルト・清水昇投手を筆頭に、23年のセンバツで優勝投手になった林謙吾投手などが駿台学園中で3年間を過ごした。

そんな彼らは内部進学で高校に上がっておらず、他校へ進学して活躍している。
「駿台学園中で主力だった選手は、全国に行けば強豪校に声をかけてもらうので、そうすると、どうしてもそちらへ進学します。
『うちに来てくれたら』と思うこともありますけど、強豪校で頑張るのも1つの選択肢ですし、何よりうちに選んで来てくれる選手で頑張るのが一番だと思って戦っています」

チームを指揮する三角監督は、駿台学園中卒の選手たちの活躍を力に変えながらも、自分のところに集まった選手たちを鍛えて勝つことに集中していた。

たしかに23日の明法との代表決定戦、試合前のシートノックでも終始きびきびとした動きを見せるなど、チーム全体の集中した雰囲気は素晴らしいものがあった。
試合も初回、4対3で迎えた5回に3番・福原晴輝の一打などで3点を追加。ここぞという場面で集中力を発揮して、都大会の切符を掴んだ。

この試合、駿台学園中出身の3選手がスタメン出場。全員が中学時代控えだったが、今やチームの主力。6番に入った主将·片野壮一郎は3打数1安打1打点でチームの勝利に貢献している。

「走塁を生かして、相手投手と2対1、3対1の状況を作るのを意識していたので、実践できてよかった」と駿台学園らしい攻撃を展開できたことに片野主将は手応えを感じていた。

その片野主将だが、中学時代の同期は、仙台育英湯浅桜翼。さらには中央学院蔵並龍之介と甲子園出場を果たしたメンバーもいるという。
「最初は寂しいとか、『全員で進学すれば甲子園も近づくかも』とか考えることありましたけど、今は尊敬しています。
蔵並は中学時代、野手だったのに、いまはエースになってセンバツに出ている。相当努力したに違いないので、中学時代の仲間として素直に凄いし、負けられないと思っています」

チームは違えど、中学時代の仲間として、そしてライバルとして刺激をもらっている存在なのだ。

駿台学園は4月から都大会が待っている。「夏のシードを目指して、1つずつしっかりやりたい」と闘志を燃やしていた。

三角監督も少し笑みをこぼしながら、都大会での躍進を狙っていた。
「これで都大会に出られるので、1つでも多く勝ってシードが取れたらとは思います。そうすれば、中学生の見る目が変わるかもしれないので。結果を出せるように頑張ります」

都大会の初戦は都立府中工科が相手。躍進の春となるか。

この記事の執筆者: 田中 裕毅

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.07.21

【中国地区ベスト8以上進出校 7・20】米子松蔭が4強、岡山、島根、山口では続々と8強に名乗り、岡山の創志学園は敗退【2024夏の甲子園】

2024.07.21

愛工大名電が今夏3度目のコールド勝ちでV4に前進!長野では甲子園出場37回の名門が敗退【東海・北信越実力校20日の試合結果】

2024.07.21

名将・門馬監督率いる創志学園が3回戦で完敗…2連覇狙う履正社は快勝【近畿・中国実力校20日の試合結果】

2024.07.21

【東北地区ベスト8以上進出校 7・20】青森の決勝は3年前と同カード、岩手、山形でも続々と8強に名乗り【2024夏の甲子園】

2024.07.21

【関東地区ベスト8以上進出校 7・20】神奈川4強が決定、茨城、群馬、栃木、千葉、西東京、東東京で8強に続々名乗り【2024夏の甲子園】

2024.07.20

伊集院の好左腕・新藤、終盤力尽き、鹿児島実に惜敗【24年夏・鹿児島大会】

2024.07.20

枕崎が1時間半遅れの試合でも集中力を発揮!堅守を発揮し、2年連続の8強!【24年夏・鹿児島大会】

2024.07.21

【中国地区ベスト8以上進出校 7・20】米子松蔭が4強、岡山、島根、山口では続々と8強に名乗り、岡山の創志学園は敗退【2024夏の甲子園】

2024.07.20

【夏の逸材123人成績速報】198センチ左腕、世代屈指のスラッガー、大分の県立に現れた150キロ右腕などドラフト候補が大活躍!北海道NO.1左腕がプロ志望を表明

2024.07.21

愛工大名電が今夏3度目のコールド勝ちでV4に前進!長野では甲子園出場37回の名門が敗退【東海・北信越実力校20日の試合結果】

2024.07.08

令和の高校野球の象徴?!SJBで都立江戸川は東東京大会の上位進出を狙う

2024.06.30

明徳義塾・馬淵監督が閉校する母校のために記念試合を企画! 明徳フルメンバーが参加「いつかは母校の指導をしてみたかった」

2024.06.23

大阪桐蔭が名門・日体大に1勝1分け! スター選手たちが快投・豪快弾・猛打賞! スーパー1年生もスタメン出場 【交流試合】

2024.06.23

プロ注目の大阪桐蔭・徳丸が大学生相手に決勝アーチ!直近3週間5本塁打と量産態勢!2年ぶり夏甲子園へ強打者の勢い止まらず!

2024.06.28

元高校球児が動作解析アプリ「ForceSense」をリリース! 自分とプロ選手との比較も可能に!「データの”可視化”だけでなく”活用”を」