試合レポート

白鷗大足利 プロ注・昆野に続く第2の投手は現れたのか?【練習試合】

2024.03.18


4回を2失点で投げ終えた山崎創太

<交流試合:白鷗大足利5-4熊谷商、熊谷商9-6白鷗大足利>◇17日◇熊谷商グラウンド

昨年秋、栃木県大会で準優勝し、関東地区大会にも進出している白鷗大足利の今季のチームは、注目の好投手がいるということでも注目されている。近年は、作新学院佐野日大文星芸大附國學院栃木と並んで、栃木県の強豪校の1つとしての存在感を示しているといってもいいであろう。系列の大学は、関甲新学生リーグで上武大と上位を争っている。

その強豪を迎えるのが、埼玉県の伝統校・熊谷商。戦い甲斐のある相手を迎えたが、つい先日まで、チームにインフルエンザが流行して練習もままならない状態だったという。当初は、この日の試合もキャンセルということになるかもしれないという状態だったという。それでも、何とか選手が帰ってきて、病み上がり状態ではあるが、何とか整ってきて戦える状態になったので、この日の試合は実行されることとなった。

そんな熊谷商でも、エース中村 謙吾投手(3年)が先発した試合は、中盤まで緊迫の投手戦となり、見ごたえがあった。中村投手は、直球は平均して142~143キロはマークするという。先発して、5回までは鋭い振りの白鷗大足利打線に対して、散発2安打で0点に抑えていた。

ただ、6回に代打・杉山 歩夢外野手(3年)に二塁打を許してから、意識してしまったのかリズムが崩れてしまい、つかまってしまった。4番・八角 勇羽内野手(3年)の左中間を破るランニング本塁打に続き、小林 翼外野手(3年)の三塁打と、長打が集中して、この回4失点。新井 茂監督は、ピンチになった時こそ大事に「リラックスして伸び伸び行けよ、伸び伸び行け」とアドバイスしていたが、少し意識して力んでしまっていたようだった。

白鷗大足利には、昨秋の県大会準優勝の原動力となって、プロ志望という注目の昆野 太晴投手(3年)がいる。ただし、この日は投げずじまいだった。180センチ、80キロという恵まれた体で、最速146キロを表示するという直球とスライダーを武器としているという。この日は、その昆野投手に続く投手を育てていくというのも、直井 秀太監督としては1つのテーマだったようだ。そういう中で、中村投手と投げ合った先発の山崎 創太投手はよく投げたといっていいのではないだろうか。課題としては4回に突如乱れて3暴投で3点を献上してしまったところであろうか。

まだ、シーズンが浅いということもあるが、どちらも、好投していても突如として崩れてしまい、イニングの中でなかなか修正が利かなかったというところもあった。このあたりは、この春休みの練習試合などで、徐々に意識とともに作っていかなくてはならないところであろう。

中村は、逆転された直後の6回裏には2死二、三塁から中越え二塁打を放って、5番打者としての勝負強さを示して同点とした。二塁ベース上では「やったぞ!」と拳を上げて、喜びを表し、投打にチームの柱としての存在を示した。7回からは外野を守って、9回の打席でも安打を放っている。

熊谷商の新井監督としては、2人目の左腕・佐藤 翔大投手がそのまま抑えていってほしいところだったのだろうが、8回に2死走者なしから4番・八角の安打と盗塁後、続く小林が右前打でかえして、これが決勝点となった。白鷗大足利は、3番・富田 光陽内野手(3年)も含めたクリーンアップが、いずれも勝負強く打球も強かった。また、185センチのリードオフマン松浦 舜内野手(3年)も俊足好打で、センスの良さを見せていた。この日は、木のバットで打席に立っていたが、直井監督は「今は試しているところで、まだ(最終的に木のバットを使用するかどうかは)決めていない」というが、バント安打を決めていくセンスもあり、十分に相手を惑わせていく存在になりそうだ。

この日の1試合目は、特に中盤までの展開は、テンポのいい投手戦だった。こういう投げ合いができれば、大いに意味のあった練習試合だったといっていいであろう。

ただ、次の試合では、多くの選手が出場したということもあって、いくらか大雑把な展開になってしまい、試合時間も3時間に及んでしまった。新井監督も「チャンスを与えてあげようと思って起用した」という投手陣が、中盤から終盤に崩れてしまい、追い上げられてしまった。

いずれにしても、まだ3月半ば。両校とも、これから春休みを利用して、さらに対外試合を経験して、まずは春季大会へ備えていくところである。

<関連記事はこちら>
◆【トーナメント表】春季栃木大会 1、2回戦組み合わせ
◆【トーナメント表】2023年秋季栃木県大会結果
◆【トーナメント表】2023年埼玉県大会 結果一覧
◆【一覧】2024年ドラフト候補 高校生リスト
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この記事の執筆者: 手束 仁

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