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陽岱鋼が3年ぶり日本球界へ復帰!語っていた日本愛「小学生のころから家族で甲子園を見て憧れていた」

2024.02.05


日本ハム、そして巨人で活躍した陽岱鋼外野手(福岡第一出身)が、2024年シーズンはオイシックス新潟アルビレックスBCでプレーすることが4日報じられた。

日本ハムでは2006年から2016年まで在籍し、2013年には盗塁王を獲得。ゴールデングラブ賞も4度受賞するなど球界を代表する外野手として活躍。2016年の日本一にも貢献した。

2017年からは巨人に移籍したが、思うような結果を残せず。2022年からは海外で現役を続けてきた中、2024年はオイシックス新潟アルビレックスBCでプレーすることになった。再び陽のプレーを見られることは非常に楽しみではあるが、出身は台湾だ。

福岡第一に留学でやってきたことで、日本での野球人生が始まったわけだが、その背景には何があったのか。日本ハム在籍時の取材で語った来日の経緯、さらには日本野球の良さや練習への取り組む姿勢など、一部再び紹介したい。
(インタビュー初掲:2013年4月11日)
――――

日本の野球への興味を持った少年時代

――陽選手は、高校時代は福岡第一高校でプレーしましたが、なぜ日本で高校野球をやろうと思われたのでしょうか?
陽岱鋼選手(以下「陽」) 兄(陽耀勲選手)が先に日本で野球をしていて、いつも実家に帰ってくる時に日本の野球の良さを語っていました。それで、日本の野球の憧れが増してきたんです。

甲子園の存在は小学生の頃から知っていました。小学校の時に家族で一緒に集まった時に、父がテレビで甲子園を見せてくれたんです。印象に残っているのは、甲子園球場で打者が打った時に快音が球場全体に響いていたこと。あれだけ人が集まるのをみて、自分もあの場所に行きたいなと思いました。

――先日も、第3回WBCで活躍を残した陽選手ですが、改めて日本の野球の強みとは、どんなことだと思いますか?

陽 細かいところだと思います。日本の野球は、考えながらやらないと勝てないですし、そういった細かさは僕は好きですね。

――高校時代もその細かなプレーも学びつつ、長打を武器に、チームに貢献してきましたね。高校通算39本塁打。陽選手が考えるボールを遠くに飛ばすための体の使い方とは?

陽 芯に当てる技術もそうですし、低めの球を捌く(さばく)ためには、下半身の柔軟性が重要だと考えています。逆にいうと、柔軟性があると対応できるということです。

自分は股関節が硬くて、前屈も出来なかったんですが、もっと柔らかくなれば、もっと打てると思って、股関節を柔らかくするために基本的なストレッチを続けました。

時間がなくても、毎日5分でもいいので、ストレッチをやって、1ヶ月、3ヶ月と続けると変化が出てくるので、ぜひ硬い選手は取り組んでほしいですね。

――実際に高校時代に取り組んでいた打撃練習、またプロ入り後も行っている打撃練習を教えてください。

陽 高校の時は、打撃練習が終わって、自主練習でロングティーをやっていましたね。ロングティーは体全体を使わないと打球を遠くへ飛ばせないですし、この練習法はプロ入りしてからも継続して行なっています。

とくに、ロングティーは下半身をしっかりと使っているのが分かるんですよね。下半身をしっかりと使えていると、打球を遠くへ飛ばすことができますし、上半身にしか力が入っていないと打球が遠くへ飛ばないんです。

スイングスピードが出やすいフォームを素振りで探す

――陽選手がバッティングで大切にしていることは、どんなことですか?

陽 僕はタイミングの取り方を重視しています。例え、独特なフォームでもタイミングが合えば打てるものだと考えています。
僕の場合は、投手が投げる前から、体を動かしながら待っていて、そこから足を上げて、タイミングを計ります。
タイミングの取り方は、プロに入ってからの8年間、変化し続けてきていますし、打撃フォームも、先輩からいろいろとアドバイスを頂いて日々変えていきます。ただ、あまり難しく考えすぎず、シンプルにやることを一番大切にしていますね。

――自分に合ったフォームを見つけるために大事なこととは?

陽 バットスイングが速くできる打撃フォームこそが、自分に合うフォームかなと思います。とにかく振りやすく、スイングスピードが出やすいフォームにすることが一番。速いと思う形をまず取り入れて、そこから、どういうタイミングの取り方をすればいいのか考えていきます。自分にあったフォームというのは、毎日スイングをしていかないと見つからないです。

――毎日のスイングが大事なんですね。

陽 そうですね。スイングは、毎日やることが大事で、人から言われて嫌々やるのではなく、自発的に取り組んで、自分に合ったスイングが見つかるまで、スイングをしていくことが大事ですね。ただ素振りするだけでは意味が無いので、僕の場合は、投手を想定して振っていますよ。

チーム外野陣でゴールデングラブ賞を目標に!

――続いて守備についてもお伺いしたいと思います。陽選手は昨年ゴールデングラブ賞を受賞されましたね。

陽 僕は守備に対して、自信があったので、去年は絶対とってやろうと思いました。球団の方から『おめでとう』と言われて、とても嬉しかったですね。一昨年から獲りたいという気持ちがありまして、レフトの中田、ライトの糸井さんの3人で獲ろうと目標を立ててやってきたんです。3人でゴールデングラブを目指すのは、球界一の外野陣を目指すことでもありますから、今年も日本ハムの外野陣は継続していきたいですね。

――守備において大事にしていることは、どんなことですか?

陽 まずは気持ちの持ち方なんですが、自分の考えでは、練習の時はあんまり難しいことを考えないでやるほうがいいですね。練習の時は、自分が下手くそと思ってやったほうがいい。でも、試合に入ったらオレは上手いとやったら良いパフォーマンスにつながると思っています。

練習内容については、プロ入ってからの内野練習は苦しかったですね。下半身を使う練習が多いので、きつかったですね。外野手は、前後の打球をしっかりと判断出来ればいいと思います。と、口で言うのは簡単ですけど、前後の判断をしっかりして捕るのは難しいですね。自分は、捕手のサインを見て、この打者はこのコースへ投げるとここへ飛びやすいなど、そういったことを想定しながらやっていくと、判断のスピードも高まっていくかなと思います。

この記事の執筆者: 田中 裕毅

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