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県内無双・神村学園を止めるのはどこ? 鶴丸の99年ぶりセンバツは? ’24年鹿児島の高校野球を占う

2024.01.14


神村学園ナイン

今年の鹿児島の高校野球を占ってみる。夏の甲子園で4強入りした神村学園は、秋の九州大会でも4強入りし、第96回選抜高校野球大会(センバツ)の出場が確実視されている。夏春連続の出場に続き、初の全国制覇なるかも注目したい。また21世紀枠九州地区推薦校に鶴丸が選ばれ、実現すれば旧制・鹿児島一中時代の1925年にセンバツに出場して以来、99年ぶりの甲子園出場となる。26日のセンバツ選考委員会から盛り上がることになりそうだ。

23年に目覚ましい躍進を遂げた神村学園が、24年も優勝争いの中心になりそうだ。「忙しい1年でした」と小田大介監督が語るように、夏の甲子園で4強入りしてから約1週間で秋の新チームの県大会が開幕し、その大会を制して九州大会に出場。その間に鹿児島国体も行われた。九州大会で4強入りすると、11月の1年生大会も優勝と、休みなく大きな大会が続いた。正林 輝大外野手(2年)、岩下 吏玖内野手(2年)、上川床 勇希外野手(2年)、増田 有紀内野手(2年)ら、夏を主力で経験したメンバーが残る。1年生も、今岡 拓夢内野手や入耒田 華月外野手ら実力者がそろい、層の厚さは県内で頭1つ抜ける。左腕・今村 拓未投手(2年)に続く投手陣の柱が出てくれば、昨季を上回る実績も残せるだろう。大会続きでじっくり鍛え上げる時間がなかった分、この冬でどこまで作り上げていくかが楽しみだ。

れいめいサヨナラ勝ち

県内負けなしの神村学園を止める一番手に挙げられるのは、れいめいだろう。昨秋は大会屈指の好右腕・谷内 秀之介投手(2年)を擁し、安定感のある戦いぶりが光った。谷内は定速130キロ台の球威に縦と横のスライダーを駆使し、毎試合2ケタ三振を取る。11月に鹿児島で行われた宮崎との選抜チーム同士の対戦でも、鹿児島チームのエースとして活躍し、今年の鹿児島の最注目右腕の1人に挙げられる。攻撃力により磨きをかけ、谷内に続く2、3番手投手が確立すれば、頂点を狙えるチームになるだろう。

昨秋の4強には川内商工鶴丸と、いずれも県立校が名を連ねた。川内商工は58年ぶり、鶴丸は19年ぶりとなる久々の県大会4強入りで大会を盛り上げた。いずれもプロ注目に挙げられるようなスター選手はいないが、チーム力と、ここぞという場面の勝負強さを発揮して勝ち上がった。春以降は周囲から注目され、追われる存在になった時に、どんな戦いをするのか。

強豪・鹿児島実樟南は、昨秋8強入りを果たせなかったが、底力は間違いなく県内トップクラス。鹿児島実は菊池 匠太郎投手(2年)、井上 剣也投手(2年)、菅田 空来投手(2年)と、最速140キロ台の球威を持つ右腕がそろう。野手も主砲・下原口 仁内野手(2年)、原田 颯馬内野手(2年)、満留 裕星内野手(2年)ら、鹿児島選抜でも主力を担い、前チームからの経験も豊富なメンバーがそろっている。

エース新藤 侑芯投手(2年)と、4番・坂口 優志内野手(2年)が残る樟南は、この前チームからの投打の主軸を中心に巻き返しを狙う。春はノーシードでの戦いとなり、組み合わせでどのパートに入るか、各チームも注目する。

鹿児島選抜で主将を務め、チームでも主将の東田 誠矢内野手(2年)を擁する国分中央は、1年生大会でも準優勝し、攻守に高いレベルでまとまる。出水工は好右腕・松元 怜音投手(2年)、鹿屋農は好左腕・吉元 翔皇投手(2年)を擁して8強入りした。

谷口 優人

鹿児島城西は佐々木誠監督が契約満了で退任。後任監督がどんなチームを作っていくか。昨秋8強入りを果たせなかった鹿屋中央は、夏準優勝の原動力となった右腕・谷口 優人投手(2年)がいて、攻撃力の向上がカギになりそう。昨秋2回戦で樟南に勝った徳之島をはじめ、尚志館出水中央鹿児島玉龍鹿児島情報なども地力はある。

昨秋は鹿児島国体の関係で例年より約1カ月早く県大会が開催された。例年以上に実力未知数な状態で迎えた県大会で、その分、春までの「準備期間」は長い。勢力図は間違いなく変化するだろう。冬を過ごし、昨秋とは見違える姿になったチームが多数出てくることを期待する。
取材・文=政 純一郎

この記事の執筆者: 政 純一郎

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