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センバツ21世紀枠推薦校予想】九州は全国屈指の進学校か連合チームか、困難極める選考に

2023.12.03


鶴丸

来年春の第96回選抜高校野球大会の21世紀枠出場選考に向けて、12月8日に各地区推薦の9校が発表される。すでに北海道をのぞく各都府県の推薦校が出揃い、そのなかから地区推薦が選出されるが、その推薦校を予想してみることにする。

九州地区では、1校に絞ることが難しいほど、激戦が予想される。特に、鹿児島で4強入りした鶴丸と、長崎で8強入りした「対馬上対馬壱岐商」連合チームは、優劣をつけることが難しいほど、活躍を見せた。

長崎の連合チームは、2回戦でシードの長崎西に9回逆転サヨナラで勝利すると、3回戦では猶興館を相手に延長10回タイブレークの末にサヨナラ勝ちして準々決勝に駒を進めた。壱岐対馬という、違う離島同士の連合チーム。移動するのにフェリーで片道2時間はかかる距離にある。時には福岡に遠征するなどチームの結束を図り、県ベスト8という快進撃を見せた。

鶴丸は県内はもちろん、全国でも屈指の進学校。文武両道を掲げ、今秋はベスト4入りを果たした。それも鹿児島商鹿児島実という、名門校を次々と倒しての快挙だった。敗れた準決勝でも、れいめいにサヨナラ負け。それも9回表に2点差を追いついた粘りを見せた上での結果だった。鶴丸は1925年の第2回センバツ大会に出場。もし21世紀枠での出場となれば、99年ぶりとなるだけに話題には事欠かない。

その他、福岡では公立校として近年上位の成績を収めている春日が4強入り。部員18人の日南(宮崎)などが各県の推薦校となっているが、やはり上記の鶴丸と長崎の連合チームにはかなわないと思われる。

「九州からは2校」というわけにはいかない。最後は、コールド負けで終わった長崎の連合チームより、負けても大善戦した鶴丸が上回るのではないか。いずれにしても、どちらが選出されてもおかしくないほど、選考は困難を極めるに違いない。

九州地区の21世紀枠県推薦校の秋季大会成績

【福岡=春日(県4強)】
2回戦 6-0 福岡工
3回戦 13-3 西南学院
4回戦 2-1 柳川
5回戦 10-3 九産大九州
準々決勝 9-2 近大福岡
準決勝 2-3 飯塚
3位決定戦 0-7 福岡大大濠

【佐賀=神埼(県4強)】
2回戦 5-3 神埼清明
3回戦 3-2 鹿島
準々決勝 3-2 伊万里
準決勝 4-11 唐津商

【長崎=対馬上対馬壱岐商連合(県8強)】
1回戦 9-5 壱岐
2回戦 4-3 長崎西
3回戦 8-7 猶興館
準々決勝 1-8 大崎

【熊本=必由館(県4強)】
1回戦 15-1 玉名工
2回戦 3-2 熊本西
3回戦 3-0 開新
準々決勝 6-3 千原台
準決勝 4-10 九州学院

【大分=別府翔青(県8強)】
2回戦 8-3 大分豊府
3回戦 5-3 大分国際情報
準々決勝 1-2 大分舞鶴

【宮崎=日南(県ベスト16)】
1回戦 6-3 日向学院
2回戦 4-0 日南振徳
3回戦 2-4 延岡学園

【鹿児島=鶴丸(県4強)】
1回戦 3-1 種子島中央
2回戦 12-8 鹿児島商
3回戦 2-1 鹿児島実
準々決勝 11-9 出水工
準決勝 3-4 れいめい

【沖縄=宜野座(県4強)】
1回戦 19-0 南部農林真和志
2回戦 2-1 エナジック
3回戦 12-1 那覇工首里東
準々決勝 6-2 コザ
準決勝 7-9 沖縄尚学

この記事の執筆者: 浦田 由紀夫

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