【関東】常総学院、専大松戸の147キロ右腕を攻略に成功し、コールド発進!<秋季関東大会>
常総学院(茨城1位)vs専大松戸(千葉2位)の一戦。ともに好投手擁するチーム同士だが、常総学院が9対2で8回コールド勝ちを収め、思わぬ大差となったが、勝因は常総学院の堅実な攻めにある。
専大松戸の147キロ右腕・梅澤 翔大投手(2年)の立ち上がり、制球が定まらず、130キロ後半の速球が抜けてしまう。常総学院の打者は浮いたボールを逃さず、武田 勇哉内野手(2年)の左前適時打で1点を先制。さらに6番近藤 和真外野手(2年)の2点適時打でいきなり3点を先制。1回裏に1点を失ったが、4回表に2番若林 佑真外野手(2年)の適時二塁打で貴重な1点を追加した。
常総学院の攻めで光ったのはファールで粘って球数を投げさせたり、盗塁を仕掛けて、専大松戸投手陣を崩そうとしていたこと。専大松戸の中山 凱捕手の強肩に阻まれ、アウトになって1盗塁のみだったが、狙いは専大松戸投手陣にプレッシャーをかけること。4番打者ながら盗塁を決めた武田は「速い投手こそ、走ることを仕掛けることができれば、崩れるのではないかと思い、走ることを心がけました」と語る。
こうした攻撃はボディブローのように効いていく。4回表に2番若林 佑真外野手(2年)の適時二塁打で1点を加える。そこから強く振れるようになった常総学院の各打者の打球は専大松戸の外野陣の頭を超える打球が飛び出し、5回表には、7番鈴木 駿希外野手(2年)の適時二塁打、6回には、3番片岡 陸斗捕手(2年)の三塁打、4番の犠飛で7対1とした。8回表には片岡の適時二塁打、小林 芯汰投手(2年)の適時二塁打で9対1と点差を広げた。
投げては今秋の県大会で147キロをマークした小林はこの試合でも最速145キロをマークした速球と本人が得意とする130キロ前半のカットボールのコンビネーションで7回1失点。元プロの島田直也監督も「まだ無駄球が多いですが、だいぶ大人の投球ができるようになった」と評価。そして小林は「夏休みの練習試合で点を取られても、監督さんがイニングを投げさせてくれたので、力配分を覚えることができました」と夏休みの起用法が成長につながった。
準々決勝では花咲徳栄(埼玉1位)。走攻守ともに鍛えられた名門相手に2020年以来、3年ぶりのベスト4入りはなるのか。