【徳島】生光学園の最速153キロ右腕・川勝 空人が自らの2ランで城東との接戦制し好発進!
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<第76回徳島県高校野球秋季大会:生光学園3-1城東>◇16日◇1回戦◇オロナミンC
来年3月のセンバツ選考の重要な参考資料につながる「第76回徳島県高校野球秋季大会」が鳴門市のオロナミンC球場で開幕した。
初日の第1試合では、今年センバツに21世紀枠で甲子園出場し、2年連続の春聖地を狙う城東と、2年生にして最速153キロをマークする2024年ドラフト注目右腕・川勝 空人投手(2年)が新チームの主将に就任し、悲願の甲子園初出場を期す生光学園がいきなり激突した。
8月12日に開催された新人中央地区ブロック大会では、城東が先発・川勝以下4投手を攻略し12対2の7回コールドで勝利。生光学園にとってはリベンジマッチの要素も含まれた一戦で、最も躍動したのは「新人戦の敗戦があったので気合いが入った」川勝である。
4番に入った打撃では、1回2死三塁から今センバツの東海大菅生(東京)戦での好投も記憶に新しい岡 一成投手(2年)の抜けた高め直球を思い切りたたき、左翼芝生席に高校初アーチともなる先制2ランをたたき込むと、投げても4回まで3安打2四球無失点。4回には2死一、二塁のピンチを背負うも、最速151キロでを9個目の三振を奪う快投を見せる。
その投球内容にも進化が見えた。8月16日にパナソニックベースボールスタジアムで行われた練習試合・大阪桐蔭(大阪)戦(0対3)ではカーブを多投し、4番・ラマル・ギービン・ラタナヤケ内野手(2年)からの2三振を含む8奪三振と奮闘したが、この城東戦では「カーブを投げた後にストレートを投げると腕が緩む感覚がある」と幸島 博之監督に申告した上で、130キロ台で縦横スライダー、ツーシームを投げ分けるスタイルに変更。「ストレートが入らない時にストライクが取れた」と本人も一定の収穫を実感した。
ただ、試合巧者の城東もさるもの。5回には連続四球と犠打でつかんだ1死二、三塁から、それまでの2打席を左打席に入っていたスイッチヒッターの2番・長谷 鴻志郎内野手(2年)を右打席に送った上で「速すぎる投手への対策として練習していた」(新治 良佑監督)セーフティースクイズを成功させ1対2に迫ると、その後も攻守に粘り強く闘い、同点機を待った。
しかし、川勝の牙城は最後まで崩れず。気温30度超の猛暑に、終盤は川勝が両脚をつり試合が中断するシーンもあったものの、9回に元阪神・狩野 恵輔氏を父に持つ3番・狩野 悟二郎内野手(2年)の値千金となる適時打で1点を加えた生光学園は、3対1で城東相手に勝利と好発進。川勝も終わってみれば150キロ台を5度マークし、131球4安打13奪三振の1失点完投勝利とさすがの貫録を示した。
2回戦の相手もシード校の鳴門渦潮と胸突き八丁が続く生光学園。彼らは「初球でなかなかストライクが取れなかった」と冷静に反省する主将・川勝を中心に、一戦一戦を丁寧に闘い、夏はあと2つで涙をのんだ「あの」地、到達を目指す。
取材=寺下 友徳