高校野球のスパイク事情に新たなトレンド?!負担軽減のポイントスパイクが人気アイテムに!
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暑さ対策の効果もあるといわれる白スパイクが高校野球でも認められた2020年から早3年、今度はポイントスパイクが高校野球界で少しずつ注目を浴びるようになってきている。
既にNPBでは疲労軽減の観点から、一部の選手たちのなかで使っている人がいるほど、ポイントスパイクの需要は高い。金具スパイクと比較すると、地面からの反発が少なく疲労軽減に繋がっているのがその理由だ。
スポーツメーカー・ミズノの公式ホームページで公表されている独自調査によると、着地の瞬間に足にかかる負担は、ポイントスパイクの方が約10%軽減されているという。長いシーズンを戦うプロ選手にとっては嬉しい結果で、使い始められているのも納得できる。
流行に敏感な球児の中にもプロ選手の姿を見て、「興味が沸いてきたので使っています」という選手もいれば、「金具と比較すると、疲労や軽さが違うので使っています」と、ホームページを閲覧して仕入れた情報から購入するなど、にわかに人気が広がるトレンドアイテムになった。
事実、2023年の甲子園に出場したトップクラス選手が履いている様子を目にした。ほかにも各地の試合会場はもちろん、普段の練習でも見かけたことがある。選手らは、金具と遜色ないパフォーマンスが発揮できることを口にしていた。
「金具と変わりなくしっかりブレーキがかかって動きやすい。金具と遜色なく使えています」(選手A)
「一歩目をスタートするとき、金具と変わりなく動けます。地面をしっかり捉えられているので、足元を気にすることなくプレーできています」(選手B)
どちらもポイントスパイクにありがちな「滑る」といったグリップ力の低下を、あまり気にせず使えていることを主張している。加えて金具ではない分、スパイク自体が軽くて負担が少ない。毎日の練習で蓄積疲労が残りやすい高校球児にとって、メリットは多いようだ。
これからますます人気が高まることを予想して、各メーカーからも既に販売されているが、なかでもミズノは2種類のポイントスパイクを展開。走りやすさに焦点を置いたTPUシリーズと、安定感を大事にした∞(インフィニティ)シリーズである。
TPUシリーズは、スタッドと呼ばれるスパイクの歯を工夫することで、地面をかむようなグリップを実現。「二遊間を守っていますが、動きやすくて良いですね」と使っている選手から機能を実感する声も上がっている。
∞(インフィニティ)シリーズは、靴底(=ソール)の外側にスタッドがあるため、安定感が向上。 「オーバーランで止まりたいときに、しっかりブレーキがかかった」と選手から驚きの声が上がっている。
ポイントスパイクは高校野球で履いても大丈夫かどうか、分からないという人もいるため、全体で見れば、まだまだ着用が多くない。しかし、スパイクの多様性により、高校球児たちの新しい足元の姿の時代到来が確実に近づいている、と信じたくなるような嬉しいことばかりだ。ポイントスパイクが主流となる時代はいつやってくるのか。そんなトレンドにも注目しながら、これからの新しい高校野球に期待したい。