試合レポート

【東京】 練習試合 都立日野 vs 都立文教

2023.08.27


夏のメンバーを多く残す都立日野が、夏ベスト8の都立文京に対して一日の長

<交流試合:都立日野4-1都立文京、都立日野3-2都立文京>◇27日◇都立日野高校グラウンド

夏の選手権大会が終わると、高校野球カレンダーはすぐに秋季大会へ向けてのものへと移行していく。愛知県や岐阜県、千葉県などは、既に秋季大会のブロック予選が開催されているのだけれども、東京都も先日、秋季東京都大会出場へ向けての1次ブロック予選の組み合わせが決まった。9月最初の週末となる2日の土曜日からは新チームとして最初の公式戦が始まるという段取りになっている。従って、今週末あたりは、最後の調整として大事な試合となる。

都立日野は組み合わせの都合で、2週間の余裕ができたが、都立文京は来週日曜日には調布南との対戦が決まっている。しかも、今秋には2学期が始まり授業となるので、実質、この日が秋季1次予選へ向けての最後の調整試合となる。この夏は、東東京大会でベスト8に進出した都立文京だが、準々決勝で優勝した共栄学園に敗れた。それでも、それを自信としての新チームのスタートである。

今の時代で、都立校として2年連続でベスト8に進出したということは、やはり評価されていいのではないかと思う。梨本 浩司監督も、「去年は、そこまでの自信はなかったのですが、今年のチームには手ごたえがあったので、ある程度は行けるかなという手ごたえはありました。しかも、ベスト8の段階で帝京、関東一、二松学舎大附の3強がすべていなくなっていたじゃないですか。正直、ひょっとしたら…という気持ちもありました」と、その時の思いを語ってくれた。梨本監督は、2001年夏には都立城東を率いて東東京で2年ぶり2度目となる甲子園に導いた実績もあるだけに、その時に雰囲気も似てきていたという。

都立文京は、そのチームから水野 耀喜投手(2年)だけが残ったという形になった。あとは、ベンチ入りしていた選手もいたが、実戦経験としてはほぼ水野投手のみといっていい状態だった。

これに対して都立日野は、この夏は4回戦で早稲田実業に敗れたが、そのメンバーのうち、平沢 仁一郎捕手と長谷川、寺田、井川の内野陣が残った。他にも控えとして山口投手や中原捕手を含めて、外野陣も多くベンチ入りしていた。その分、秋には特に経験値が生きるだけに、嶋田雅之監督としては、この秋のチームには十分に好感触を得ているようである。

都立日野は、ここ何年か都立の強豪としては、安定した存在である。プロ野球選手も輩出しているし、過去、夏の西東京大会では決勝進出、ベスト4進出などの実績もある。

夏休みの最後の週末に、そんな都立校の有力校同士の秋季大会前の対戦となった。どんな戦いになるのか、注目したいところでもあった。

都立日野は、嶋田監督も、「ここ何年かの中では、ウチとしては非常に早い仕上がりかなという感じです。やはり、軸となる内野手が何人か残って、それでチームを作っていかれるというのは大きいのかなと思います」と、今度のチームを分析していた。

それに、投手に関しても、1試合目では小林豪投手と里見投手の予定通りの継投だったが、都立文京打線を3安打1失点に抑えて安定ぶりを示した。5回に、1死一、三塁からディレードスチールの形で1点を失ったものの、他は三塁も踏ませないという内容だった。

しかも、大会ではこの2人ではなく、2試合目の最後に投げた長身の山口 航投手が背番号1を背負う予定のようである。大きなタテのカーブも武器になっているが、直球にも力がある。この日は調整程度ということで最後に2イニング投げて、代わり端こそ安打されたものの、その後は三振併殺を含めて、結果的には3人ずつで抑えている。こういうシーンを見ても、「力があるな…」ということを思わせるに十分だった。

都立文京の梨本監督は、「秋は、投手力もさることながら、やはり経験値というのは大きくモノを言いますよ。ウチは、経験値が少ないので、ブロック予選では水野がどけだけ投げてくれるのかというところに賭けるしかないのですけれども…。ただ、しっかりとした投球ができるので、いつも通りにやってくれれば、なんとか行けるかなとは思っています。本大会を決めたら、そこからまた時間があるので、野手には、経験を積ませていきたいというところです。御覧のように、打てませんから(苦笑)」と語っていたが、まずは守りを中心とした形で、何とかと大会進出をもぎ取りたいという考え方である。

都立日野は、ブロック予選の初戦が16日で、それがいきなり代表決定戦という組み合わせとなっている。練習試合でも、初戦の明大中野に敗れて以降は、新潟遠征でも長野遠征でも負けていないという。そんな、いい仕上がり状態になっているようなので、嶋田監督としても「選手個々が落ち着いてやってくれているので、新チームにありがちな変なプレーがないですからね。最初の試合の組み合わせが、遅くなってしまったので、早い仕上がりがいいのか悪いのか、わかりませんが、この調子を維持していきたいですね」と、まずは、都大会進出を決めて、そこから本大会で躍進していきたいというところであろう。

 

この記事の執筆者: 田中 裕毅

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1 Comment

  1. 高村

    2023-09-04 at 3:42 PM

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