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東海大菅生は4回戦で関東一と激突か?春の東京都大会を徹底展望!

2023.03.31

東海大菅生は4回戦で関東一と激突か?春の東京都大会を徹底展望! | 高校野球ドットコムトーナメント表
1次予選の勝ち上がり
本大会の組み合わせ

 4月1日から春季都大会が開催される。

 名将・小倉全由監督の退任により、部長・助監督であった三木有造新監督体制がスタートする日大三の戦いぶり。東京では荒木 大輔投手を擁し、1980年の夏から始まる早稲田実業しか達成していない5季連続の甲子園を目指す二松学舎大附が、夏に向けてどうチームを作っていくのか。監督交代などがあったものの、秋より戦力をアップして、センバツでも力を発揮している東海大菅生の秋春連覇はなるか。10年ぶりの春制覇を目指す帝京など、秋の4強がそのまま春も優勝候補であることに変わりはない。

 そこに、秋は優勝した東海大菅生と延長戦の熱戦を繰り広げた国士舘日大三と、やはり延長戦の戦いを繰り広げた桜美林がいかに絡んでくるか。秋は2回戦で敗退した大会3連覇を目指す関東一が、どこまで戦力を整えてきたか。それに篠﨑 国忠投手(3年=修徳)、中村 海斗投手(3年=明大中野)、御園 拓摩投手(3年=都立雪谷)らの大型投手が、ひと冬越して、どこまで成長したか。通常の姿に戻りつつあるこの春は、例年以上に見どころの多い大会になりそうだ。

 春季大会は、優勝争いとともに、夏の大会でシードされるベスト16の行方も注目される。ベスト16争いを軸に、大会を展望する。

4回戦で東海大菅生と関東一の激突か?

東海大菅生は4回戦で関東一と激突か?春の東京都大会を徹底展望! | 高校野球ドットコム
日當 直喜(東海大菅生)

 東海大菅生は、実力的にはベスト16となる4回戦までは問題ない。しかし、センバツ出場校は、初戦で苦戦することが多い。初戦では城西大城西都立豊多摩の勝者と対戦する。都立豊多摩とは2年前の秋に東海大菅生と対戦している。城西大城西は夏の甲子園でベスト8の実績を持つ伝統校。さらにこのブロックでは、投手と外野手の二刀流の藤森 晴久(3年)を擁する都立城東、2年生左腕の田畑 遼投手を擁する東京都市大付の戦いも注目だ。

 多摩大目黒がシードされているブロックには、関東一明大中野が入った。大型投手・中村 海斗投手(3年)を擁する明大中野と初戦で対戦する錦城学園は、秋はやはり大型投手の篠﨑 国忠投手(3年=修徳)と対戦しているだけに、どう対策をしてくるか。明大中野が勝てば、2回戦は関東一との対戦が有力だが、この両校、秋も1次予選で対戦し、関東一が10―0で圧勝している。ただ守備の乱れもあっての点差だけに、明大中野がどこまで立て直すか。

 多摩大目黒は秋のベスト16の立役者である西井 晃太投手が、前の学校を辞め転校した経緯があり、規定で出場できないが、どういう戦いをみせるか。駿台学園安田学園もおり、このブロックは激戦区だ。

 さらにこのブロックの勝者は、4回戦で東海大菅生と対戦する。関東一が最有力であり、東海大菅生関東一という東西東京屈指の実力のある学校の対戦になる。

 海城がシードされているブロックでは、秋季大会で堀越を破りベスト16に入った海城がややリードしているものの、飛びぬけたチームもなければ、劣勢のチームもない混戦区だ。

 世田谷学園がシードされているブロックは、世田谷学園大森学園の一騎打ちか。世田谷学園は左腕の横手投げ・二見 純太投手(3年)を擁し、秋は関東一早稲田実業を破り旋風を起こしただけに、春の投球が注目される。大森学園は、1年の夏から公式戦に出場している木下 亜内野手(3年)を切り込み隊長に、攻撃力は高い。順当に勝ち進めば、夏のシード権をかけた好ゲームが予想される。

[page_break:國學院久我山VS日大三 4回戦で激突か?]

國學院久我山VS日大三 4回戦で激突か?

東海大菅生は4回戦で関東一と激突か?春の東京都大会を徹底展望! | 高校野球ドットコム
安田 虎汰郎(日大三)

 日体大荏原がシードされているブロックも、強豪校が集まる激戦区になった。中でも日大豊山日大二の日大対決は、1回戦屈指の好カード。日大豊山は、秋は1回戦で東海大菅生に敗れたものの、5対7と善戦した。日大二崎山 航輝内野手(3年)を中心に攻撃力は高い。都立文京は、昨年1年生ながら夏の8強に貢献した水野 耀喜投手(2年)を擁する。都立日野台のエース・佐野 太洋投手(3年)も左腕の好投手だ。球威のある石井 祥太投手(3年)を擁し、打線も千葉 輝夏内野手(3年)を中心にまとまる日体大荏原が有力だが、他校も侮れない。

 佼成学園がシードされているブロックでは、涌嶋 陽太内野手(3年)を中心に打線が充実している佼成学園が1歩リード。昨年の夏のシード校である東京成徳大高、左横手投げの笹本 理一投手(2年)を擁する東京農大一、投打に伸び盛りの2年生・森井 翔太郎内野手を擁する桐朋などが追う展開だ。

 國學院久我山がシードされているブロックでは、シード校争いの常連になっている共栄学園上野学園がおり、順当なら2回戦で対戦する。都立狛江はエースの佐藤 佑樹投手が2年生ながら経験を積んでおり、打線も杉本 裕世内野手(3年)を中心に力がある。ただ実力的は國學院久我山がリード。原 隆太朗内野手(2年)、矢野 丈太郎外野手(2年)ら下級生も力をつけている。秋は本来の状態でなかった投打の柱の木津 寿哉投手(3年)が本来の実力をどこまで発揮できるかが、上位進出のカギになる。

 三木新監督が率いる日大三は、ベスト16まではよほどのことがない限り、問題ないだろう。順当なら4回戦で國學院久我山と対戦する。日大三は2年前の秋に國學院久我山に5回コールド負けの大敗を喫している。西東京同士だけに、どちらが上位のシードになるかは、夏の大会の行方にも影響するだけに、注目の一戦になる。

[page_break:秋16強の修徳に都立小山台、立正大立正らが立ち向かう]

秋16強の修徳に都立小山台、立正大立正らが立ち向かう

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高橋 蒼人(帝京)

 帝京がシードされているブロックでは、帝京が抜き出ている。1年生の夏から投げている高橋 蒼人投手(3年)の仕上がりも気になるところだ。都立紅葉川明大中野八王子らがどこまで対抗できるか。

 岩倉がシードされているブロックには、投手としても遊撃手としても評価が高い西山 恒斉内野手(3年)を擁する早大学院がいる。秋は2年生の左腕・島﨑 健太郎投手の好投もあってベスト16に入った岩倉と、順当なら3回戦で対戦する。

 秋は都立校で唯一ベスト16に入った日野がシードされているブロックは、堀越との一騎打ちか。この大会には4校連合が2チームに出場する。このブロックに入っている都立五日市都立農業都立八王子桑志、都立南多摩中等と、世田谷学園がシードされたブロックに入っている都立井草都立桜修館都立大泉都立田柄だ。野球人口の減少を象徴しているが、今大会の出場を部員増加につなげてほしい。

 国士舘がシードされているブロックでは、創価が対抗馬だ。国士舘は1番・福 正吉内野手(3年)を中心に足を使った攻撃に力があり、秋は東海大菅生と互角の試合をした。創価は秋季大会では1回戦で敗れたものの國學院久我山と互角の試合をしている。ひと冬越して、どこまで力をつけてきたか注目だ。

 秋は日大三と互角の試合をした桜美林は、順当なら初戦で都立雪谷と対戦する。雪谷には大型右腕の御園 拓摩投手(3年)がおり、桜美林の左腕・吉田 啓人投手(3年)との投げ合いが期待される。このブロックには、秋は粘り強い攻撃で二松学舎大附を苦しめた東亜学園がおり、シード校争いは激しくなりそうだ。

 大型右腕・篠﨑 国忠投手(3年)を擁する修徳がシードされたブロックには都立小山台が入った。小山台は中止になった3年前を除き、4大会連続で春はベスト16に残り、夏のシード校になっている。今回も実力は十分あるが、修徳に加え、秋は1次予選で小山台と同じブロックに入り都大会に出場した立正大立正もおり、厳しい戦いが続きそうだ。このブロックの勝者は、桜美林がシードされているブロックと4回戦で対戦する。春のシード校の桜美林修徳が順当に勝ち上がれば、これも好カードだ。

 早稲田実業がシードされたブロックも激戦区だ。早稲田実は初戦で東海大高輪台明大明治の勝者と対戦する。勝者は日大鶴ヶ丘との対戦が有力だ。日大鶴ヶ丘は、秋は岩倉投手陣に2安打に抑えられたが、主戦投手の比江島 幹投手(3年)や打線の中心の高見澤 晴翔内野手(3年)らは経験も豊富。早稲田実業と対戦すれば、好ゲームになりそうだ。

 5季連続の甲子園を目指す二松学舎大附は、夏に向けて戦力を再構築しながら、結果を求める戦いになりそうだ。八王子豊南、日本ウェルネスら力のあるチームが同じブロックに入っているが、抜き出た存在であることは確かだ。4回戦に進めば早稲田実業と対戦する可能性が高い。

 春シードされた学校で、夏もシードされる学校はどこか。またベスト16に残り夏のシードを得たとしても、4回戦は好カードが目白押しだけに、上位のシードをめぐる争いは混とんとしている。秋季都大会に出場し、1次予選を免除されている64校、その中でも2回戦から登場するシード校16チームには、久々の公式戦となるだけに初戦が重要だ。

 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で優勝した日本の強さの一つは、全国津々浦々まで野球が浸透していることにある。地域社会ではその核となっているのが高校野球だ。地域の高校野球の戦いも世界につながっているだけに、都大会でも熱戦を期待したい。

(文=大島 裕史

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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