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東北は大学野球も熱い!東北3連盟の2022年を振り返る

2022.12.29

 年々レベルが上がってきている地方大学リーグ。東北には仙台六大学野球連盟、北東北大学野球連盟、南東北大学野球連盟の3連盟があり、今年も各地で熱戦が繰り広げられた。3連盟の戦いぶりと来年の注目選手を紹介する。

仙台六大学は今年も「2強」が牽引

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東北福祉大・杉澤 龍

 仙台六大学は春秋ともに東北福祉大と仙台大の最終節で優勝が決まり、春は東北福祉大、秋は仙台大が制した。今年を含め10年連続で両校が春秋のリーグ優勝を分け合うかたちとなっており、「2強」の存在感が際立っている。

 春は最終節の初戦を落とし後がなくなった東北福祉大が、崖っぷちからの2連勝で逆転優勝を果たした。連勝した2試合は計4本塁打が飛び出す一発攻勢。リーグ戦を通してもチーム計13本塁打を放った野手陣の実力が光った。中でも大暴れしたのが杉澤 龍外野手(4年=東北)。打率.550、4本塁打、14打点と圧倒的な数字を残し、仙台六大学史上5人目の三冠王に輝いた。

 秋は仙台大が全勝優勝。全10試合いずれも2失点以下、チーム防御率は0点台と、投手陣が盤石だった。打線も派手さこそないものの、川島 優外野手(3年=山村学園)、平野 裕亮外野手(2年=山村学園)の1、2番コンビを中心に要所要所でつながりを見せた。明治神宮大会には2年連続で出場。今年主力だった3年生が多く残る来年はさらなる飛躍が期待される。

北東北は富士大、青森大、八戸学院大を中心に激戦

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富士大・金村 尚真

 北東北は、春は富士大が全勝優勝。3完投含む4勝を挙げた金村 尚真投手(4年=岡山学芸館)と、7試合に登板し防御率0.33をマークし、金村を抑えベストナインにも選出された中岡 大河投手(3年=広島商)を中心に、投手力で他を圧倒した。野手では不動の4番・須田 優真内野手(4年=聖光学院)が打率.450、2本塁打、14打点の活躍でMVP、ベストナイン、首位打者、最多打点の“4冠”を達成した。

 秋は青森大がプロ注目投手を擁する富士大、八戸学院大を退け、9勝1敗で制した。タイトル獲得者こそ多くなかったものの、チームの総合力が上回ったかたちだ。投手陣では内山 透吾投手(4年=青森明の星)が軸となり、安定した投球を披露。優勝を決めた富士大戦では完封勝利をやってのけた。俊足巧打のリードオフマン・名原 典彦外野手(4年=瀬戸内)が引っ張った打線もここぞの場面での勝負強さがあり、接戦を勝ち切る底力を示した。

[page_break:南東北は春秋連覇の東日本国際大が全国でも躍動/将来のドラフト候補がズラリ]

南東北は春秋連覇の東日本国際大が全国でも躍動

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東日本国際大・上崎 彰吾

 南東北は春秋ともに東日本国際大が頂点に立った。春は投打がかみ合い全勝優勝。小林 龍憲内野手(4年=作新学院)が打点王と本塁打王、佐々木 優征外野手(3年=青森山田)が首位打者賞と盗塁王を獲得し打撃タイトルを独占した一方、4勝、防御率0.35をマークした大山 凌投手(3年=白鴎大足利)をはじめとした投手陣も盤石だった。

 秋は黒星スタートとなったが、2戦目以降は全勝し優勝。打線が思うように機能せず、また大山を欠く中、投手陣がチーム防御率0点台を記録するなど春を上回る鉄壁ぶりを見せた。中でも、9試合に登板し防御率0.00だった竹田 葵投手(4年=山形城北)の力投は優勝に大きく結びついた。

 また東日本国際大は全国の舞台でも躍動。全日本大学野球選手権では上崎 彰吾外野手(4年=青森山田)が4試合連続本塁打を放つなど打線が猛威を振るい、4強入りを果たした。南東北は仙台六大学、北東北と比べて全国的な知名度はまだまだだが、リーグのレベルの高さを証明する快進撃だった。

将来のドラフト候補がズラリ

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仙台大・辻本 倫太郎

 今秋のドラフトで、東北の大学生では東北福祉大の杉澤(オリックス4位)、甲斐 生海外野手(4年=九州国際大付、ソフトバンク3位)、入山 海斗投手(4年=日高中津、オリックス育成3位)、富士大の金村(日本ハム2位)、青森大の名原(広島育成1位)、八戸学院大の松山 晋也投手(4年=八戸学院野辺地西、中日育成1位)の6人が指名を受けた。

 来秋ドラフトの注目選手も多く、大学日本代表でも活躍している仙台大・辻本 倫太郎内野手(3年=北海)、今秋急成長した東北福祉大・後藤 凌寿投手(3年=四日市商)らが目玉となる。八戸学院大・高橋 凱投手(3年=湯沢翔北)、東日本国際大・大山らも候補に挙がるだろう。

 1、2年生も逸材揃い。特に投手は豊富で、仙台六大学では東北福祉大・堀越 啓太投手(1年=花咲徳栄)、仙台大・渡邉 一生投手(1年=日本航空/BBCスカイホークス)が1年生離れした投球を見せている。北東北、南東北でもノースアジア大・鎌田 温音投手(2年=弘前学院聖愛)、東日本国際大・阿字 悠真投手(1年=滋賀学園)、日本大工学部・藤田 一希投手(2年=本庄東)らが下級生のうちから結果を残しており、さらなる成長に期待がかかる。将来のスター選手たちがしのぎを削る東北の大学野球に来年も注目したい。

(記事:川浪 康太郎

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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