News

西武52年ぶりの外野ドラフト1位・蛭間拓哉 球団の顔となる活躍ができるか

2022.10.27

西武52年ぶりの外野ドラフト1位・蛭間拓哉 球団の顔となる活躍ができるか | 高校野球ドットコム
蛭間拓哉

 10月20日に行われたドラフト会議で西武は、事前の公表通りに1巡目で蛭間拓哉浦和学院-早稲田大)に入札。他球団と重複することなく交渉権を獲得した。

 蛭間は浦和学院高時代には渡邉勇太朗(現西武)とともに甲子園にも出場した外野手。聖地ではソロ本塁打も放ち、大会終了後にはU-18侍ジャパンの一員として第12回 BFA U18アジア選手権にも参加した。

 早稲田大では1年春から試合に出場し3年春のリーグ戦ではベストナインも受賞している逸材。走攻守ともに揃っており、早い段階での一軍定着、そしてレギュラー奪取が期待されている。

 近年の西武のドラフト1位指名選手を振り返ってみると投手が中心となっている。分離ドラフトが終了した2008年以降、ドラフト1位で野手を獲得したのは2013年の森友哉大阪桐蔭高)と2020年の渡部健人日本ウェルネス東京-桐蔭横浜大)の2人だけ。その多くが投手の指名だったことがわかる。

 ポジションを見ると森は捕手であり、渡部は内野手としての指名だった。外野手の1位指名は1970年の高橋二三男(大鉄高-新日鉄広畑)まで遡らなくてはならない。なんと52年ぶりであり、前身含め球団史上2度目のこととなる。

 当時の親会社は現在の西武ではなく西鉄。蛭間は親会社が西武になってから、初のドラフト1位外野手なのである。

 西武のドラフト1位野手を振り返ってみると内野手は清原和博PL学園高/1985年)や石毛宏典市立銚子-プリンスホテル/1980年)といった黄金時代を支えたレジェンドたち。捕手では、伊東勤所沢高/1981年)や細川亨(青森大/2001年自由枠)、炭谷銀仁朗平安高/2005年高校生)に前述の森などチームを支えた選手が多く誕生している。

 球団史上唯一のドラフト1位外野手である高橋は、社会人出身ということもあり1年目から118試合に出場し打率.249(365打数91安打)の成績を残した。しかし以降は伸び悩み1976年にロッテへと移籍。移籍後も目立った成績は残せず1979年に現役を引退した。

 ドラフト1位の蛭間が球団を代表する外野手に育つことを期待したい。

(記事=勝田 聡

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.07.24

2連覇ならず…浦和学院、頼みの投手陣が崩れ、春日部共栄に逆転負け

2024.07.24

享栄、愛工大名電を破った名古屋たちばなの快進撃は準々決勝で終わる...名門・中京大中京に屈する

2024.07.23

「松坂さんを超える投手になる」偉大な先輩を夢に見る横浜のスーパー1年生が最速147キロを計測!4回5奪三振完全投球で決勝進出に貢献!

2024.07.23

全国トップレベルの投手陣が打ち込まれる…仙台育英、被安打19、8失点で15年ぶりの決勝戦敗退

2024.07.23

23年ぶり夏将軍復活へ!松山商「勝利の最短距離を走る野球」で初戦突破!

2024.07.20

伊集院の好左腕・新藤、終盤力尽き、鹿児島実に惜敗【24年夏・鹿児島大会】

2024.07.20

枕崎が1時間半遅れの試合でも集中力を発揮!堅守を発揮し、2年連続の8強!【24年夏・鹿児島大会】

2024.07.21

【中国地区ベスト8以上進出校 7・20】米子松蔭が4強、岡山、島根、山口では続々と8強に名乗り、岡山の創志学園は敗退【2024夏の甲子園】

2024.07.20

【夏の逸材123人成績速報】198センチ左腕、世代屈指のスラッガー、大分の県立に現れた150キロ右腕などドラフト候補が大活躍!北海道NO.1左腕がプロ志望を表明

2024.07.21

愛工大名電が今夏3度目のコールド勝ちでV4に前進!長野では甲子園出場37回の名門が敗退【東海・北信越実力校20日の試合結果】

2024.07.08

令和の高校野球の象徴?!SJBで都立江戸川は東東京大会の上位進出を狙う

2024.06.30

明徳義塾・馬淵監督が閉校する母校のために記念試合を企画! 明徳フルメンバーが参加「いつかは母校の指導をしてみたかった」

2024.06.28

元高校球児が動作解析アプリ「ForceSense」をリリース! 自分とプロ選手との比較も可能に!「データの”可視化”だけでなく”活用”を」

2024.06.27

高知・土佐高校に大型サイド右腕現る! 186cm酒井晶央が35年ぶりに名門を聖地へ導く!

2024.06.24

愛媛の組み合わせ決定!今春優勝の松山商・大西主将は「どのチームと闘っても自信をもってベストなゲームをしたい」シード4校主将が意気込み語る!