試合レポート

古川学園vs東陵

2022.07.24

古川学園、快勝で2年連続ベスト4進出!エース三浦が130球完投

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第104回 全国高等学校野球選手権 宮城大会

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<第104回全国高校野球選手権宮城大会:古川学園6-1東陵>◇24日◇準々決勝◇石巻市民

 準々決勝最後のカードは古川学園東陵の一戦。注目の古川学園エース・三浦龍政(3年)が、今大会3試合で32得点と好調の東陵打線に立ちはだかった。

 初回、「4番・投手」でスタメン出場した三浦がまずはバットで魅せる。東陵の2年生エース・前田直哉から1死一、三塁の好機をつくると、三浦が中前に鋭い打球を飛ばし、1点を先制。その後、打撃妨害も絡みさらに1点を追加した。

 その裏、今度は三浦がマウンドへ。2死から四球を出すも女房役・林優真(2年)がこの走者を刺し、立ち上がりを無失点で切り抜けた。2回も2死から3者連続四球を与えるなど、序盤は制球が定まらなかったが、要所でギアを上げ0を連ねた。

 東陵先発・前田は3回にも1点を失うが、4回、この日初めての三者凡退に抑え流れを呼び込む。すると直後、先頭の4番・佐々木琉斗(3年)が中前へのチーム初安打で出塁。続く5番・小竹森尋(2年)も中前打でつなぎ、6番の熊谷颯斗(3年)は絶妙な犠打で走者を進める。仕事を果たした主将が雄叫びをあげながら全力疾走でベンチに戻り、ナインを鼓舞した。

 しかし、三浦は傾きかけた流れを渡さなかった。続く菅原陽(3年)を変化球で見逃し三振に仕留めると、遠藤瞬(3年)も右飛に抑え、このピンチをしのぐ。一方の古川学園打線は6、7回に相手の2番手・佐藤雅人(2年)から3点を奪い、エースを援護した。

 7回開始時、東陵の主将・熊谷が三塁の守備位置から「試合開始だ!」と声を出した。その言葉に呼応するように、東陵ナインが意地を見せる。7回、3番・今野悠貴(2年)の適時打でようやく1点を返すと、8、9回はこの日投げた唯一の3年生・木村琉帆が三者凡退に抑える好投を披露した。

 そんな中、三浦は8、9回と疲れを感じさせない投球を見せ130球1失点完投。今大会は継投で勝ち上がってきたが、大事な一戦をエースが1人で投げ切った。決して本調子とは言えなかったが、自身の粘投と仲間の固い守備でリードを守り抜き、2年連続のベスト4入りを決めた。次は昨夏涙をのんだ準決勝。東北にコールド勝ちし勢いに乗る聖和学園を迎え撃つ。

 東陵は春に続きベスト8で姿を消すこととなったが、何度も走者を出し三浦を苦しめた。唯一の適時打を放った今野をはじめ、2年生の主力も多いチームだっただけに、秋はさらなる飛躍が期待される。

(取材=川浪 康太郎

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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