浦和麗明vs大宮光陵
プロ注目左腕登板しなかったものの、浦和麗明も楽しみな投手たちが好投
<第104回全国高校野球選手権埼玉大会:浦和麗明7-2大宮光陵>◇9日◇1回戦◇[stadium]県営大宮[/stadium]
プロ注目の好投手・吉川 悠斗投手(3年)を擁する浦和麗明が初戦を迎えた。3番蓮實 悠人外野手(2年)の2点適時打で2点を先制し、その後も小刻みに点を加え、7回表には、2番谷口 達哉外野手(3年)の適時二塁打で7対0とリードするが、大宮光陵もしっかりと追い上げに成功し、7回裏にはバッテリーミスから1点を返し、8回裏にも1点を入れ、2対7と大差をつけられても、コールドを許さなかった。
浦和麗明は7対2で初戦を制し、2回戦進出を決めた。
エース・吉川の登板はなかったものの、それ以外の投手のレベルも高かった。先発の金子 智哉投手(2年)は左足をゆったりと上げていき、右足の膝を適度に伸ばしてバランスよく立ち、真っ向から振り下ろす投球フォーム。回転の良い直球は素質の高さが感じられ、本人によると最速は137キロだという。
180センチ、65キロとまだ細いが、これでもかなり大きくなったようで、入学当初は50キロ前半で、直球も120キロ前半。そこからご飯を多めに食べるなどをして、食トレを行い、体重も増えると、それに比例するように球速も伸びていったという。
それでも「まだ体重を増やさないといけないと思います」と語るように、まだまだ細いので、体作りをしていく過程で、球速も伸びれば楽しみだろう。今秋の埼玉を代表する投手になれる予感がある。
2番手・岸 泰成投手(3年)は制球力がよく、4回から6回まで無失点に抑え、3番手・白石 啓太投手(3年)は恵まれた体格から力強い速球を投げ込む右腕。2失点したとはいえ、球の威力は金子よりはありそうで、次のステージでも続けられそうな素質は感じられた。
吉川抜きで快勝した佐藤監督は「3投手が頑張って投げてくれました」と登板した投手をたたえた。浦和麗明は新戦力が加わり、1番・今野 慎之介外野手(1年)もバットコントロールが長けた好打者で、投打ともに選手が揃っていた。
(取材=河嶋 宗一)