ファーム首位打者経験ありの山下航汰は移籍先を見つけることができるか?
健大高崎時代の山下航汰
巨人3年目・育成の山下航汰外野手(健大高崎出身)が巨人を退団し、トライアウトで他球団の支配下を狙う意向だと伝えられている。
山下を見て感じるのはブレイク時期を逃すと、非常に野球人生は苦しくなるということだ。高卒1年目でファーム首位打者を獲得。打撃技術は同世代でもトップレベルで、怪我さえなければ3年目で一軍試合出場機会を得ている選手と比較してもそれなりの成績を残せた可能性はある。
2年目に手首の怪我もあったが、3年目の二軍、三軍の打席数を見るとかなりチャンスは与えられたのではないかと見ている。
二軍 21試合 66打席 53打数12安打 1本塁打6打点 打率.226
三軍 48試合 211打席 186打数68安打 2本塁打26打点 打率.366
合計69試合で277打席与えられており、比較的チャンスはもらったほうだといえる。
三軍では圧倒的な打棒を見せたが、二軍でその打棒を見せればもっと違う結果だっただろう。打撃技術も優れたものがあり、取り組みやマインドも良い選手。それが活躍に直結するわけではないのが、プロの厳しさだ。
ドラフトが終わり、良い左打者も入っている球団もあり、編成が固まる時期。他球団でも支配下の枠は厳しい。山下はそんな状況も自覚した上で、決断したのだろう。
山下の3年間を振り返ると、苦悩が多かったが、それを取り返せるチャンスはまだある。彼の持ち味を引き出して、大成させたいと願う球団が現れるか注目をしていきたい。