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花田 侑樹、毛利 海大ら選抜で評価を上げた20人の好投手たち

2021.04.12

花田 侑樹、毛利 海大ら選抜で評価を上げた20人の好投手たち | 高校野球ドットコム
花田侑樹(広島新庄)

 選抜は好投手が盛り上げた大会となった。第二弾は評価をあげた投手を紹介したい。

 センバツで評価を高めた右腕として、花田侑樹広島新庄)だ。投打の中心を務める花田は上田西戦で無失点の好投。なんといっても目に付いたのは、バランスが取れた投球フォームだ。テークバック、リリース、フィニッシュまでの流れが実にスムーズで、常時130キロ後半~140キロ前半の速球は数字以上に勢いを感じさせ、130キロ前半のカットボールも絶品だった。投球フォーム、球筋、変化球の精度の高さは同世代でもトップクラスの技術力の高さがあるので、そのままスケールアップしていけば、十分に高卒プロも狙える素質を持った投手だといえる。

 センバツ準優勝の明豊京本眞太田虎次朗の2枚看板。右サイドの財原を合わせて3枚看板の2人は良く投げたが、全国制覇のカギはあえていうのならば、この3人のスケールアップと新たな投手の台頭だといえる。

 特に京本がどれだけ化けられるかが、このチームの課題だ。189センチの長身から振り下ろす縦回転の投球フォームから投げ込む130キロ後半の速球、切れ味鋭いスライダーともに光るものはある。ただ打者を圧倒的に抑えられる球速帯、球質だったかというと、さらなるレベルアップが必要と考える。

 川崎監督からは「いずれはプロにいける素質を持った投手」と評価をされている。センバツでの投球を基準に、同世代と比較すると高卒云々という投手ではなく、やはりワンクンションおいてプロを目指す評価に落ち着くのではないか。とはいえ、誰もがうらやむ189センチの長身で、フォームバランスも良い、右肩上がりに伸びていけば、それに比例するように進路の幅が広がるだろう。

 巨人・太田龍投手の弟である虎次朗は、投球フォーム、変化球の精度、ストレートの切れは高校生左腕の中では上級。140キロ前後の速球でも次々と三振を奪う投球は見ごたえがあった。ただドラフト候補としてみるのならば、ワンランク、ツーランクのレベルアップが必要だろう。

 左腕としての完成度の高さは毛利海大(福岡大大濠)はトップクラスだろう。東北楽天・早川隆久(木更津総合出身)の高校時代を彷彿とさせるような投球フォームから繰り出す130キロ中盤の速球で次々と三振を取る投球は光るものがあった。


花田 侑樹、毛利 海大ら選抜で評価を上げた20人の好投手たち | 高校野球ドットコム
深沢鳳介(専大松戸)

 春、夏のアピール次第ではドラフト指名候補に挙がる可能性を思ったのは深沢鳳介だろう。2年秋までの深沢は球速が出ても、135キロ程度。昨秋、4完封したように好投手ではあるが、ドラフト候補ではなかった。しかしこの冬で、最速143キロをマーク。シュート成分が強い高回転のストレートで、115キロ前後のスライダーも打者の手元で鋭く落ちていくもので、相当打ちにくいものがある。横の揺さぶりをしながら、強いボールで勝負することができる投手で、やはり怖い存在になるに違いない。

 智辯学園西村王雅は、135キロ前後の速球、スライダー、チェンジアップを低めに集まる投球が実に光る。大阪桐蔭戦の投球は実に丁寧で、さらに力で押す投球も光った。小畠一心は独特なテークバックから繰り出す140キロ前半の速球、スライダーを交えた投球でゲームメイクする姿は昨年よりも進化の跡が見えた。

 仙台育英松田隆之介も縦割れの投球フォームから140キロ前半の速球は回転数が高く、さらにストライク率も高く、安定感では伊藤樹を上回るのではと思わせる好投手だ。吉野蓮も140キロ後半の速球は力強く、投手としても追跡したいと思わせるものがあった。

 東海大相模石川 永稀も球持ちが良い投球フォームから140キロ前半の速球を投げ込む好投手。

 常総学院秋本璃空は 140キロ中盤のストレートと多彩な変化球を投げ分けて投球を構成する総合力の高い右腕だ。ただセンバツ前からずっと課題だった終盤になるほど投球のクオリティが落ちやすい傾向はあまり変わりない。ここを乗り越えないと、いくら球速が速くなっても能力値ほど点が取られやすい投手になる。

 そして2番手投手として登板する大川慈英も躍動感のある投球フォームから繰り出す常時140キロ前半・最速146キロのストレートは絶品。ただこの大会では変化球の精度に苦しんだように、思うような投球ができなかった。良く言えばボールが荒れる投手だが、絶対的な変化球で打ち取れるようにしていきたい。

 甲子園で公式戦初登板の本田克も伸びやかな投球フォームから繰り出す140キロ前後の速球は勢いがあり、適正は完全に投手だ。

 21世紀枠として出場した福島蓮(八戸西)は実力の半分も出せていないと思うが、それでも角度のある130キロ台の直球は魅力十分。環境次第では平均球速5キロ〜10キロぐらい速くなってもおかしくない投手。新川俊介(具志川商)は体重移動がうまく、140キロ前後の速球と変化球を器用に投げ分ける投手だ。

 櫻井頼之介聖カタリナ)は器用に体を使い、130キロ後半の速球を投げ、切れのあるスライダーを投げ、ピッチングを展開する。

 日髙大空宮崎商)は上半身、下半身が連動した投球フォームから投げ込む130キロ後半の速球、カーブ、スライダー、チェンジアップで翻弄する投球は見応えがあった。

 代木大和明徳義塾)は球速面が課題だったが、最速139キロを計測し、キレのある変化球で翻弄する投球は絶品だった。

 山口謙作上田西)は広島新庄戦で終盤まで無失点に抑える投球は見応えがあり、昨秋よりもだいぶ粘り強い投球ができるようになった技巧派左腕だ。

 最速145キロ右腕・今仲泰一健大高崎)は下級生から期待された逸材。ようやく全国デビューとなった。バランスの良い投球フォームから繰り出す140キロ前半の速球、切れ味鋭いスライダー、チェンジアップを投げ分け、打たせて取る投球は見ごたえがあった。夏までどこまでパワーアップするか楽しみだ。

 投手特集は第2回はここまで。3回目は下級生投手をお送りいたします。

(文=河嶋宗一

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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