Column

岐阜聖徳学園(岐阜) 「名物練習はロッキー!県立岐阜商を倒して県8強以上、そして甲子園へ!」

2020.01.30

県立岐阜商に敗れて見えてきた上位進出の鍵


ミーティングをする岐阜聖徳学園の選手たち

■3つの科を持ち、様々な授業が受けられる

 岐阜聖徳学園高校は岐阜市に校舎を構え、JR岐阜駅からバスで20分、自転車で20分ほどの位置にある。学校には大学進学を目指す普通科特進コース・進学コースⅠ、少人数のグループで参加する授業がカリキュラムで組まれた普通科進学コースⅡ。さらに、インターンシップなどにも参加できる商業科の3つが設置されており、自分の将来に合わせた授業を受けられる体制が整った創立50年を超える学校だ。

■県立岐阜商業に勝つことをテーマに46人の部員で始動!

 野球部は現在2学年で46名の岐阜聖徳学園。昨秋から岐阜南時代に甲子園に出場した時の中心選手で、王子製紙で社会人野球を続けて都市対抗で監督として優勝も経験している棚橋祐司監督が就任している。

 今年のチームは粘り強さ、勢い、チーム力をセールスポイントに掲げ、県岐阜商倒して甲子園に行くことを目標に新チームがスタート。新チームに入ってから公式戦で試合会場への移動中のアクシデントが続いたりと、思い出深いエピソードは数多くあるが、もっとも記憶に残っているのは県岐阜商との試合だ。

 岐阜聖徳学園は県大会2回戦で昨夏甲子園ベスト4の中京学院大中京を撃破して勢いに乗っていたが、続く準々決勝で県岐阜商に1対5で敗戦した。県岐阜商は今回春の選抜に出場することが決定したが、試合を通じて「自分たちの力不足を痛感しました」と主将の牧野麟は振り返った。

■ここまでの戦いを支えたキーマン3人

 ここまでの岐阜聖徳学園を支えてきたのは山角 怜司だ。勝負強いバッティングを武器に打線の軸を担い、岐阜聖徳学園の勝利に貢献してきた。また、牧野主将は「榎薗 悠斗は人に元気を与えることができ、チームが苦しい時に盛り上げることが出来る。チームの誰にも負けない榎薗の強みです」と語る。岐阜聖徳学園の8強入りはムードメーカーの存在も大きかったのだ。

■春以降に注目の選手たち

 現在は選手それぞれが自分自身を追い込むことをテーマに、名物練習である10キロ走や、通称ロッキーと呼ばれる体幹メニューを中心に20秒間のトレーニングして、10秒間の休息を8ラウンド繰り返すインターバルトレーニングを中心にそれぞれがさらなる成長を目指している。

 その中でも春夏のキーマンになるであろう選手が2人いる。2年の稲葉孝介橋本夕陽だ。これから夏の大会に向けて、どこまで力をつけて行くのか注目だ。

[page_break:副主将が語る今の課題]

副主将が語る今の課題


山田真大(左)と松倉諒吾(右)

 ここからは副主将として岐阜聖徳学園を牽引する山田 真大選手と、松倉 諒吾選手の2人に話を聞きました。

Q.秋季大会など、ここまで試合を通じて見つかった課題を教えてください

山田:打撃陣の決定力と投手陣のスタミナ不足が課題です。
松倉:秋の大会では、打力が課題でした。長打が少なく、チャンスを活かしきれない場面が多く得点に結びつかないことが多くありました。秋以降の練習試合では、長打も少しずつ出るようになって、チャンスで畳みかけられることも増えたのですが、まだまだ発展途上なので、この冬さらにレベルアップしたいです。

Q.このオフシーズンの目標、個人的に強化したいところを教えてください。

山田:夏の大会で走り続けられる体力をつけることです。
松倉:この冬は、体幹を徹底的に鍛えて、強い体づくりに取り組んでいます。また、体重を増やして打球速度を向上させることや、何イニングやっても、安定したスローイングができる下半身をつくることが目標です。

Q.応援する方々へ自分に自分のここを見て欲しいと言うのを教えてください。

山田:初球から積極的なフルスイングをするところを見て欲しいです!
松倉:僕はスローイングです。肩はそこまで強くないですが、ステップワークと正確性には自信があります。ただ、秋の県大会の県立岐阜商業戦で、盗塁を6回企画され、4回成功させてしまったので、盗塁阻止はバッテリーの共同作業ですが、走られない、走らせないスローイングを春には見せたいです。

Q.このチームの好きなところ、またほかのチームには負けないところを教えてください。

山田:先輩、後輩みんな仲が良いことと集中力の高さです。
松倉:このチームの強みは、どんなピンチでも怖気づかないことです。秋の県大会の初戦では延長14回までやって、何度もピンチがあったのですが、そのピンチも楽しんでプレーできました。

Q.このオフシーズンの熱い宣言をお願いします!

山田:去年1年間は公式戦で県立岐阜商業に打ち負けているので、打ち勝てる打力をつけます!
松倉:岐阜で1番のキャッチャーになります!

 山田選手、松倉選手ありがとうございました!

精神を鍛える冬に


ランニングをする岐阜聖徳学園の選手たち

  ここからは棚橋 祐司監督に話を伺いました

Q.今年のチームは、新チームが始まってから、どんなテーマを持ってチームを作り上げてきましたでしょうか。秋の大会の振り返りならびに、冬でのテーマも教えていただけたら幸いです。

 精神修行を冬のテーマに掲げて、選手たちはここまでトレーニングや練習をしてきています。

Q.最後に、これから厳しい冬のトレーニングに挑む選手たちへメッセージをお願いします。

 自分の為に頑張れ!

 棚橋監督、そして岐阜聖徳学園高校の皆さん、ありがとうございました!

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今年も大好評!
【冬が僕らを強くする 特設ページ】
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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