試合レポート

神村学園vs京都成章

2017.08.14

神村学園、好投手・北山に苦しむも、サヨナラ勝ち!

神村学園vs京都成章 | 高校野球ドットコム

京都成章(京都)vs神村学園(鹿児島)

 第99回全国高校野球選手権大会第7日目の第1試合。19年ぶり3回目の出場の京都成章と5年ぶり4回目出場の神村学園の一戦は1点を争う好勝負となった。

この試合の注目は、京都成章のエース・北山 亘基(3年)だ。京都大会で49イニングを投げて60奪三振を記録した右の本格派右腕である。伸びやかで、躍動感あふれる投球フォームから140キロ台の速球、縦割れのカーブ、縦に落ちるスライダーをコンビネーションにする投手だ。甲子園でも前評判通りの投球を見せてくれた。

  右オーバーから投げ込む直球は常時135キロ~142キロを計測。力を入れれば、常に140キロを計測しており、高めに伸びるストレートは回転数が高く、空振りを奪うことができていた。北山の長所はしっかりと下半身主導で体重移動ができていて、しっかりとリリースで押さえ込めるのが長所だ。そして縦割れのカーブ、落差の大きいチェンジアップで強打の神村学園打線から毎回三振を奪う。先制の1点をもらい、5回まで無失点の投球を続けていた。しかし6回裏、二死一、三塁のピンチを招き、田中祐大(3年)に高めに浮いたストレートを捉えられ、逆転の適時三塁打を浴び、1対2とリードを許す。

 神村学園の先発・青柳貴大(3年)も立ち直りを見せ、速球は125キロ前後なもの、内外角に低めに集める投球。さらに100キロ台を割るカーブ、そして、110キロ前後のスライダー、チェンジアップをテンポよく投げ込んで、8回二死まで1失点の好投を見せる。とにかく勢いで押す北山とは対照的に、青柳は技巧派投手らしい投球で京都成章打線を抑えていた。しかし8回二死から登板した中里 琉星(2年)が、9回二死から、3番茂木健 (3年)に同点本塁打を打たれ、9回裏に。

  しかし9回裏、一死満塁のチャンスを作り、中里のサヨナラ適時打で3回戦進出を決めた。神村学園は自慢の打線が爆発とはいかなかった。それだけエース・北山の投球が素晴らしいものだったからだろう。次は明豊との九州対決が行われるが、投手陣をカバーする強打を見せていきたい。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                   

(文=河嶋宗一

神村学園vs京都成章 | 高校野球ドットコム
注目記事
第99回全国高等学校野球選手権大会 特設ページ

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

関連記事

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

RANKING

人気記事

2024.05.08

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.07

【鹿児島】神村学園は昨秋4強の鶴丸と初戦で対戦<NHK旗組み合わせ>

2024.05.07

【山陰】益田東と米子松蔭、鳥取城北が石見智翠館と対戦<春季大会組み合わせ>

2024.05.07

【北海道】函館大有斗、武修館などが初戦を突破<春季全道大会支部予選>

2024.05.07

【熊本】九州学院が文徳を破って22年ぶり3回目の優勝<RKK旗>

2024.05.08

【全国各地区春季大会組み合わせ一覧】新戦力が台頭するチームはどこだ!? 新基準バットの及ぼす影響は?

2024.05.06

【2024年夏 全国地方大会シード校一覧】現在27地区が決定!

2024.05.02

春の神奈川準決勝・東海大相模vs.横浜の黄金カード実現! 戦力徹底分析、試合展開大胆予想!

2024.05.02

【茨城】常総学院、鹿島学園、水戸一、つくば秀英が4強入り<春季県大会>

2024.05.02

激戦必至の春季千葉準決勝!関東大会出場をかけた2試合の見所を徹底紹介!

2024.04.21

【愛知】愛工大名電が東邦に敗れ、夏ノーシードに!シード校が決定<春季大会>

2024.04.22

【春季愛知県大会】中部大春日丘がビッグイニングで流れを引き寄せ、豊橋中央を退ける

2024.04.23

【大学野球部24年度新入生一覧】甲子園のスター、ドラフト候補、プロを選ばなかった高校日本代表はどの大学に入った?

2024.04.29

【福島】東日本国際大昌平、磐城、会津北嶺、会津学鳳が県大会切符<春季県大会支部予選>

2024.04.21

【兵庫】須磨翔風がコールドで8強入り<春季県大会>