試合レポート

明秀学園日立vs茨城キリスト

2016.04.17

明秀学園日立が12安打10得点で県大会進出!エースで3番の主砲・細川成也は2試合連続ホームランで通算49本

明秀学園日立vs茨城キリスト | 高校野球ドットコム

明秀学園日立・細川投手

 代表決定戦の第3試合は、Aシードの茨城キリストと今大会が新チーム初の公式戦となる明秀学園日立の対戦だ。2校は昨夏の2回戦と、昨年12月の日立市内大会で対戦し、共に明秀学園日立がコールド勝ちしている。
茨城キリストの先発は軟投派左腕の神尾 龍次(3年)が、明秀学園日立の先発は右腕・細川 成也(3年)が任された。
破壊力抜群の打力を誇る明秀学園日立だが、中でも3番・細川 成也と4番・糸野 雄星はプロのスカウトも注目する逸材だ。
先手を取ったのは明秀学園日立だ。1回裏、1番・森下 慶四郎(3年)が四球で出塁し、送って一死二塁から、3番・細川 成也(3年)はカウント3ボール1ストライクからアウトコース高めのストレートを右中間スタンドに運び、明秀学園日立が2点を先制する。

 リードを許した茨城キリストは2回表すぐに反撃に出る。一死から6番・塙 悠汰(3年)がセンター前ヒット、7番・内山 尚登(3年)がレフト前ヒットで、送って二死二、三塁とすると、9番・石川 諒太(3年)が追い込まれながらもアウトハイのストレートを逆らわずに右中間二塁打とし、茨城キリストが2点を返す。

 2回裏、明秀学園日立はヒットと四球で二死一、二塁のチャンスを作るが、2番・秋山 魁斗(3年)は空振り三振に倒れる。

 4回裏、明秀学園日立が突き放す。
先頭の7番・秋元 豪太(3年)の当たりはサード前で高く弾んでレフトに抜けるヒットで出塁。8番・磯貝 大輔(3年)もレフト前ヒットで、送って一死二、三塁とすると、1番・森下のショートゴロの間に1点を追加する。なおも二死三塁とし、2番・秋山はサードへのセーフティバントで1点を追加する。さらに3番・細川が四球で二死一、二塁から、4番・糸野 雄星(3年)のセンター定位置へのライナーは、センターがフェンス際まで下がっていたため間に合わない。明秀学園日立の中軸からただよう威圧感ならではのヒットで1点を追加し、この回、明秀学園日立は3点を奪う。

 茨城キリストベンチからは、リードされてもよく声が出ている。5回表、茨城キリストは先頭の8番・神尾がストレートの四球で出塁するが、後続は連続空振り三振。しかし、1番・川和 嵩史(3年)は振り逃げで出塁し、一死一、二塁とする。続く2番・綿引 優斗(3年)のショートゴロは二塁封殺で二死一、三塁とし、3番・井坂 壮志(3年)はライト線を破るタイムリーツーベースを放ち、茨城キリストが2点を返す。
明秀学園日立はここで2番手に右サイドスローの小松 陽斗(3年)をマウンドへ送り、先発の細川をライトの守備につける。
茨城キリストはなおも二死二塁とチャンスが続くが、4番・大久保 友貴(3年)はセンターフライに倒れる。

 1点差に詰め寄られた明秀学園日立は5回裏に追加点を奪う。一死から7番・秋元が四球で出塁し、盗塁で二進。8番・小松のライト前ヒットで一死一、三塁とすると、9番・内田 智也(3年)がカウント1ボールからピッチャー前にスクイズを成功させ1点を追加する。


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茨城キリスト先発の神尾投手

 6回裏、明秀学園日立は先頭の2番・秋元がエラーで出塁。
茨城キリストはここで2番手に右上手の背番号10・弓野 将希(3年)をマウンドへ送る。
無死一塁から、3番・細川のセンター前ヒットとその後のパスボールで無死二、三塁とするが、4番・糸野はピッチャーゴロで一死。5番・庵原 晃太(3年)は四球で一死満塁とすると、6番・若松 祐斗(2年)のレフト前タイムリーで1点を追加する。なおも一死満塁から、7番・秋元のショートゴロの間に1点を追加し、この回、明秀学園日立は2点を奪う。

 7回表、茨城キリストは先頭の8番・弓野がレフトオーバーのツーベースで出塁し、9番・石川が四球。さらにボークで無死二、三塁とチャンスを広げる。続く1番・川和は空振り三振となるが、2番・綿引はショート内野安打で一死満塁とし、3番・井坂のライトへの犠牲フライで1点を返す。

 7回裏、明秀学園日立は先頭の9番・内田がライト前ヒットで出塁し、犠打とパスボール、四球で二死一、三塁から、4番・糸野のレフト前タイムリーで1点を追加する。なおも二死一、二塁から、5番・庵原のライト前ヒットで1点を追加し、明秀学園日立はこの回、2点を奪う。

 5点差で迎える9回表、茨城キリストは一死から9番・石川がレフト前ヒットで出塁するが、後続に当たりがなくゲームセットとなる。
明秀学園日立が乱打戦を制し、県大会出場を決めた。

 明秀学園日立は12安打10得点と、自慢の打力をいかんなく発揮した上にスクイズも絡め、硬軟充実した試合運びだった。特に3番・細川 成也はこの試合で通算本塁打数を49本とし、逆風を物もとしない圧倒的な長打力を見せつけた。
投手としての細川は、4回2/3を投げ被安打4、奪三振8、与四死球2、球数79。球速は135キロ前後で縦系の変化球がある。腕はアーム式に振れており、高低のコントロールに苦しむ場面が見られた。茨城キリスト打線に浴びた2本のタイムリーはベルトよりも高い甘いストレートである。
2番手の右サイド・小松 陽斗はサイドならではの横滑りするスライダーが武器で、1学年上の津山を彷彿とさせる。小松は4回1/3を被安打3、失点1と、茨城キリストの追い上げムードを断ち切る活躍を見せた。

 一方、茨城キリストは二死の場面でやってきた2度のチャンスを確実に生かす粘り強い打撃には目を見張るものがあった。3番・井坂 壮志の打席での打ち気に満ち溢れたルーティンには見入ってしまった。
投手陣は、先発の神尾 龍次が徹底的に変化球でカウントを稼ぎ、最後はストレートで詰まらせる徹底した緩急で勝負にいった。また、2番手の右腕・弓野 将希は、縦の大きくブレーキの効いたカーブがカウント球に有効だった。
茨城キリストは下級生時から主力で出場している試合勘の磨かれた選手が多く、劣勢に立たされても気持ちを決して切らさない。夏にシード校を倒してもおかしくないチームだ。

(取材・写真=伊達 康

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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