Column

帝京第三高等学校(山梨)

2016.01.10

 山梨県北杜市小淵沢町にある帝京第三高等学校は、1962年に創立された私立高校です。部活動が非常に盛んで、サッカー部は今年開催された第94回全国高等学校選手権大会にも出場し、全国ベスト16入りを果たしています。
硬式野球部も、1994年春に山梨県大会初優勝を果たし、続く関東大会でも準優勝と輝かしい実績を収め、その後も山梨県を代表する強豪校として君臨しています。

 野球部のOBでは、元東北楽天の木村 一喜捕手や、NPB、台湾プロ野球でプレーした養父 鉄関連コラム)。また現役では東京ヤクルトスワローズの荒木 貴裕選手がいます。そして昨年10月には茶谷健太投手が福岡ソフトバンクホークスからドラフト指名を受けるなど、次のステージで活躍する野球部OBも多数います。

 そんな帝京三は標高800メートルという高地にあるグラウンドで日々、「本氣必勝」というスローガンの下に練習に取り組んでいます。この春の意気込みを選手たちに伺いました。

チーム基本情報を紹介!

■帝京第三高校の菅野 拓君(学年:2年/役職:主将)にお話を伺いました!

Q. 部員は何人いますか?

 1年生28人、2年生33人の合計61人です!

Q. 練習のグラウンド環境を教えてください。

 野球部専用のグラウンドと人工芝の室内練習場があります!

 人工芝の室内練習場があるのはすごいですね!

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[page_break:今年のチームについて]

今年のチームについて

主将の菅野 拓選手(帝京第三高等学校)

Q. 今年のチームのウリ(セールスポイント)を3つ教えてください。

「日本一元気がよいこと」と「最後までやりきる姿勢」、そして「掃除など細かいことを本氣でできること」の3つです!

Q. 生活面でも素晴らしい特徴がありますね!では、このオフシーズンでのチームの目標は何ですか?

 日本一バットスイングをすることと、隙のないチームを作ることです!

Q. オフシーズンの練習で、『自分たちのチームならでは!』の名物練習や、これは本当にキツイ!というメニューがあれば教えてください!

 「帝京サーキット」です! バットスイングをするにしてもいろいろなパターンを想定してスイングをしたり、丸太打ち、バットでタイヤを叩いたり、そして数種類のトレーニングなど、定められた時間内で行って、休んで、また時間内に動いてというメニューが本当にきついです!

Q. かなり鍛えられそうなメニューですね。そんな厳しい練習を乗り越えた先のこの春、そして夏の目標を教えてください!

 春季関東大会で優勝し、夏の選手権大会でも優勝することです!

秋の大会を振り返って

Q. 秋の大会はチームにとって、どんな大会でしたか?

 普段の生活態度が試合に繋がった大会でした。また、私生活から隙のないチーム作りが重要であることに気付けた大会でもありました。

Q. プレーだけでなく私生活に関しても気付きがあったのですね。大会では中盤からの得点が多い印象でしたが、自分たちの得意な勝ちパターンや目指している必勝パターンはありますか?

 投手を中心に守備からリズムを作り、隙を突く走塁などを絡め、1本のヒットで得点することです。

Q. 守備からのリズムは大切ですからね!秋の大会を踏まえて、この冬に強化したいところはどこですか?

 秋の大会では速いボールに対応できなかったので、早いスイング、力負けしないスイングなど、スイングを強化したいです!

Q. ありがとうございます!では、このチームのキーマンを教えてください!

 鶴岡 塁(捕手)、水上 由伸(投手)、毛塚 明日斗(外野手)の3人です。鶴岡と水上は昨年の夏の大会でも活躍したバッテリーで、毛塚はクリーンナップとして打撃面でもチームを引っ張ってくれました!

Q. 続いてチームの中で、この春キーマンになってくれるであろう選手を教えてください。

 鶴岡 塁(捕手)、水上 由伸(投手)、毛塚 明日斗(外野手)、牧 夏輝(三塁手)、菅野 拓(二塁手)です。それぞれ投打の中心としてチームを勝利に導いてくれると思います!

 ありがとうございます!5人の選手に注目していきたいと思います!

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[page_break:指導者が語る!このチームの強み]

 ここからは、帝京三の投手リーダーの水上 由伸君と生活マナー班の班長をしている北村 優祐君にお話を伺います!

水上 由伸投手(帝京第三高等学校)

Q. 高校野球が好きな理由は何ですか?

水上 由伸(以下「水上」):野球がとにかく大好きだからです!
北村 優祐(以下「北村」):僕も同じく野球が好きだからです!

Q. 2人の「野球が好きだ!」という気持ちがすごく伝わってきました。ではこの冬はどんな冬にしていきたいですか?

水上:この冬は高校生活最後の冬です。昨年を振り返ると、もっとできたはずの自分がいました。夏の結果はその『甘さ』が原因だったと思います。なのでこの冬は必ず、甲子園で笑えるための冬にします!

北村:自身を追い込むことに「わくわく」が止まらない冬にしたいです!

北村 優祐投手(帝京第三高等学校)

Q. 野球をする上でモットーにしている、好きな言葉は何ですか?

水上:「他喜力」です。
北村:「何苦楚(なにくそ)」です。

Q. それでは最後に『自分はここまで成長するぞ!』という熱い宣言と夏までの目標をお願いします!

水上:
秋季大会の敗戦を忘れず、この冬の練習で体幹を鍛え、甲子園で優勝します!そして、茶谷 健太さんに続くプロ野球選手になることが目標です!
北村:背番号「1」を奪います!

 2人でエース争いをしているのですね!水上君、北村君、熱い思いを聞かせていただき、ありがとうございました!

指導者が語る!このチームの強み

輿石 重弘監督に質問!

Q. 今年のチームは、新チームが始まってからどんなテーマをもってチームを作り上げてきましたか?

 夏の大会の反省から、守備力の強化を中心に練習しました。テーマは「守備から攻撃へ」です。

Q. 守備の強化をして臨んだ秋の大会の振り返りとこの冬のテーマを教えてください!

 
秋の大会では準々決勝
日本航空高校にコールド負け。外野手の失策をきっかけに大量失点してしまいました。その試合までは堅実な守備で、守備力向上を実感していたのですが・・・。
しかし、野球は失敗のスポーツとも言います。失敗の後で何が出来たかで、流れが変わります。ミスは起こるもの。ミスを恐れず、失敗の後に何をするのか、何を言うのかという課題ができました。

 この冬のテーマは「メンタル面の強化」です。目標を明確にして、その目標に対して「今」・「今日」何をすべきなのか、その一瞬一瞬が、未来を作っているという成信力(成功を信じる力)を鍛えていきたいと考えています。

Q. 最後に厳しい冬のトレーニングを送る選手たちへ何か一言お願いします。

 チームスローガンである「本氣必勝」。何事も本氣で取り組み、チャレンジすることを怠らず本氣で練習に取り組んでほしいです。標高800メートルを超える、関東地区では一番寒いところに立地している本校の特徴を「成信力を鍛えるには最高の環境だ!」とポジティブにとらえ、この厳しい冬を乗り越え今年の夏は頂点をとりにいこう!!

 標高800メートルの過酷な環境でもそれをポジティブにとらえ、プレーだけでなくマナー班を作り、私生活から正して人間力を高めている帝京第三高校の一冬越えた成長を期待しています!ありがとうございました!

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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